デジタル大辞泉
「心室頻拍」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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しんしつひんぱく【心室頻拍 Ventricular Tachycardia】
[どんな病気か]
心室でリズムの速い電気的な興奮がおこり、脈が突然速くなる病気です。心室は、血液を心臓の外へ送り出す源です。ここに速い不整脈(ふせいみゃく)が生じると、血液を十分に送り出せなくなり、血圧が下がり、動悸(どうき)、息切れ、失神(しっしん)などがおこります。
とくに、心筋梗塞(しんきんこうそく)や心筋症(しんきんしょう)に関連して心室頻拍が生じ、それが数分以上も続くと、より危険な心室細動(しんしつさいどう)に移行することがあるため、すばやい処置が必要になります。
[原因]
心臓病のために心室の筋肉に変性がおこると、そこに異常な伝導路が形成されて電気の旋回(せんかい)(空回り)がおこったり、新たに電気を発生する部位ができて電気刺激を送るようになります。これが心室頻拍の原因となります。
一方、心臓病がないにもかかわらず心室頻拍がおこる場合もあります。特発性心室頻拍(とくはつせいしんしつひんぱく)といいますが、これは心臓病にともなう心室頻拍より危険が少ないとされています。
[治療]
抗不整脈薬で治療します。薬剤が効かない場合は、カテーテルアブレーション(コラム「カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)」)や外科手術、または、植(う)え込(こ)み型除細動器(がたじょさいどうき)(コラム「植え込み型除細動器」)が必要になることがあります。
出典 小学館家庭医学館について 情報
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