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忌籠祭 いごもりまつり

世界大百科事典 第2版の解説

いごもりまつり【忌籠祭】

斎籠祭,居籠祭とも記す。祭りの執行に際して,神職など祭りに直接関与する者は外部との関係を絶ち,神霊を迎えることができる心身になるために,特定の期間・場所で心身を慎む。これが氏子全員に課せられている祭りをとくに忌籠祭という。土佐神社斎籠祭(3月11~13日)においては,3月11日より祭りに奉仕する神職は外部との関係を絶ち社内に参籠した。そして玉垣の扉も閉じ氏子の参拝も門外からとした。また行事は高声大音を禁じ,低声微音で執行された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

忌籠祭
いごもりまつり

斎籠祭、居籠祭とも書く。神を祭る際にあらかじめ一定の期間と場所で穢(けがれ)を忌み、外部との接触を絶って心身を慎しむのを「忌(いみ)(斎)籠(ごもり)」または一般に「おこもり」という。この神事をとくに重んじて、神職や神役(しんやく)だけでなく、一般住民(氏子)もなんらかの物忌みに服するのを特色とする祭りが忌籠祭と称される。
 京都府相楽(そうらく)地方の忌籠祭は、祭日の2日前から氏子全員が家にいて物忌みするから居籠祭ともいう。土佐神社(高知市)の斎籠祭では、物忌みの期間中、氏子は神社参拝を控え、いっさいの物音を慎んだ。出雲(いずも)大社の神幸祭や日岡(ひおか)神社(兵庫県加古川市)の忌籠神事では、氏子が家に引き籠って夜の神幸を見てはならない。住民こぞって忌籠る祭り本来の形の名残(なごり)が忌籠祭とも考えられる。[薗田 稔]
『柳田国男著『日本の祭』(角川文庫) ▽柳田国男著『分類祭祀習俗語彙』(1963・角川書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の忌籠祭の言及

【祭り】より

…集団による儀礼行動の一つ。本来は原始・古代宗教の集団儀礼を総称し,現代では文化的に一般化されて,祝賀的な社会行事を呼称するのによく使われる言葉となっている。日本の祭りは伝統文化として重要であり,神社神道では今でも祭りを中心にしているほどだが,世界の宗教文化史上にも注目すべき社会現象である。日本語のマツリは,マツル,マツラフという動詞で上位の者に奉仕する意味の語の名詞形とみられる。語源的にはマツとマチは同根で,見えないものが見える場所,接触しうる場へ来るのを歓待する意味をもつ。…

※「忌籠祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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