志賀原発(読み)しがげんぱつ

共同通信ニュース用語解説 「志賀原発」の解説

志賀原発

石川県志賀町にある北陸電力原発。1号機(沸騰水型、54万キロワット)は1993年、2号機(改良型沸騰水型、135万8千キロワット)は2006年に運転を始めた。2基とも11年3月から停止中。北陸電は14年8月、2号機の再稼働審査原子力規制委員会に申請した。24年1月の能登半島地震では2号機の変圧器被害を受け、外部電源5回線のうち2回線が使えなくなり、復旧に2年以上かかる見込み。

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百科事典マイペディア 「志賀原発」の意味・わかりやすい解説

志賀原発【しがげんぱつ】

北陸電力の原子力発電所。石川県羽咋(はくい)郡志賀町。能登半島中部西側に位置する。1,2号機があり,1号機は沸騰型軽水炉で1993年運転開始,2号機は改良型沸騰水型軽水炉で2006年運転開始。2011年3月の福島第一原発事故後,非常用電源車の配備の他に新たに発電所敷地前と海水ポンプ前に4mの防潮堤を追加設置する対策を決定した。1号機,2号機はともに定期検査中で運転再開の目処は立っていない。1号機は2015年を目途プルサーマル導入を目指している。2013年7月に施行された原子力規制委員会の新規制基準では,過酷事故対策や地震・津波対策など厳しい基準が設定された。さらに,1号機の直下活断層が存在するとの指摘が地震学者から出されているが,新規制基準は活断層の真上にある原発の設置自体を認めていない。また活断層かどうかについても40万年前まで調査を拡げるとしており,原子力規制委員会の現地調査が行われることになった。原子力規制委員会は2014年2月に現地調査を行い,3月有識者会合を開催,有識者は1号機原子炉建屋の直下を走るS-1断層は活断層の可能性を否定できないとし,さらに1,2号機タービン建屋直下に南北に走るS-6断層も活断層の疑いがある,と指摘した。原子力規制委員会はこれを受けさらに追加資料の提出を求めている。しかし北陸電力は2014年8月,活断層の問題が決着していないまま,志賀原発2号機の再稼働に向け,新規制基準での審査を原子力規制委員会に申請した。原子力規制委員会は活断層問題に関する有識者会合の議論見通しがつくまで本格審査に入らない方針を示している。

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