思弁哲学(読み)しべんてつがく(英語表記)philosophia speculativa; speculative philosophy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

思弁哲学
しべんてつがく
philosophia speculativa; speculative philosophy

もっぱら純粋な理性によって世界観の体系を打立てようとする哲学。プラトンアリストテレス以来,いわゆる形而上学の多くは思弁哲学である。感性,知覚に対する不信をその根底におき,特に中世のスコラ哲学において神の存在の証明に向けられた思弁的傾向は顕著であった。狭義にはカントに次いで現れたドイツ・ロマン主義の哲学者たち,すなわちフィヒテシェリングヘーゲルの哲学をさす。

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大辞林 第三版の解説

しべんてつがく【思弁哲学】

思弁を根拠・方法とする哲学。古代ギリシャ哲学・大陸合理論など、経験に対して理性を重んずる哲学はおおむねこの傾向にあるが、特にフィヒテ・シェリング・ヘーゲルなどのドイツ観念論哲学をさしていう場合がある。

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精選版 日本国語大辞典の解説

しべん‐てつがく【思弁哲学】

〘名〙 思弁を認識の根拠、方法とする哲学。カントでは、理論的認識の成立条件を問題にする哲学。また、特にヘーゲルでは、弁証法による概念的把握のいとなみとして重要視された。〔哲学字彙(1881)〕

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