怨念(読み)オンネン

デジタル大辞泉 「怨念」の意味・読み・例文・類語

おん‐ねん〔ヲン‐〕【怨念】

うらみのこもった思い。うらみに思う気持ち。「怨念を晴らす」
[類語]恨み遺恨怨恨逆恨み私怨恨めしい怨嗟えんさ意趣宿意宿怨しゅくえん宿恨積怨せきえん旧怨きゅうえんあだ憎しみ復讐心ふくしゅうしん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「怨念」の意味・読み・例文・類語

おん‐ねんヲン‥【怨念】

  1. 〘 名詞 〙 うらみに思う気持。うらみの思い。
    1. [初出の実例]「此の君、怨念によって、いきながら天狗のすがたにならせ給ひけるが」(出典:保元物語(1220頃か)下)
    2. 「無実の罪に浮沈み、心筑紫に果給ふ、其怨念(オンネン)は晴やらぬ」(出典浄瑠璃菅原伝授手習鑑(1746)五)

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世界大百科事典(旧版)内の怨念の言及

【祟り】より

…また今日の新宗教運動の多くが,現在の不幸や病気の原因を先祖の霊の祟りの作用であると説明し,その祟りの消除のため先祖供養を勧めているのも,古くからの祟り信仰に基礎をおいたものということができるであろう。 以上述べてきた祟り現象の諸相は,要するに特定の人間の執念や怨念が凝りかたまって呪詛霊となり,それに感染することによって異常現象が発生するというものであるが,これはある意味でニーチェのいう〈ルサンティマン(怨恨感情)〉の発現と類似している。かつてニーチェは,原始キリスト教の成立とフランス革命の発生の心理的動機を,社会の水平化現象をひきおこすルサンティマンによって説明しようとした。…

※「怨念」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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