悶着(読み)モンチャク

デジタル大辞泉 「悶着」の意味・読み・例文・類語

もん‐ちゃく【×悶着/×捫着】

[名](スル)《「もんぢゃく」とも》
感情意見の食い違いから起こるもめごと。いさかい。「―を起こす」「ひと―ありそうだ」
「芳太郎がお袋と長いあいだ―した挙句に」〈秋声足迹
好ましくないものとかかわり合うこと。
「床もはなれず、薬―」〈浄・女護島
[類語]内輪揉め内輪喧嘩内紛諍い言い合いいがみあい角突き合い喧嘩もめ事トラブルごたごた騒ぎいざこざ摩擦どさくさ波乱小競り合い問題不和

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精選版 日本国語大辞典 「悶着」の意味・読み・例文・類語

もん‐ちゃく【悶着・捫着】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「もんぢゃく」とも )
  2. ( ━する ) 手でひねくり回すこと。
    1. [初出の実例]「Mongiacu(モンヂャク)モミ、ツク。すなわち、モノヲ イロイロニ トリアツカウ」(出典日葡辞書(1603‐04))
  3. ( ━する ) 互いの意見や感情などが乱れもつれて争うこと。また、その争いごと。もめごと。いさかい。
    1. [初出の実例]「先畠山の家を進退、又武衛家を捫著す」(出典:応仁記(15C後)一)
    2. 「お秀との悶着(モンチャク)が」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉一一三)
  4. ( ━する ) どうしたらよいかわからず、あわてたり、いらだったりすること。また、そういう心の状態。
    1. [初出の実例]「ミヲ mongiacu(モンヂャク) スル」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    2. 「気もいらいらとせき助が、何からせんと心のもんちゃく」(出典:浄瑠璃・生写朝顔話(1832)岡崎の段)
  5. 一つのことに執着して様々に関わり続けること。一つのことをあれこれと考えること。
    1. [初出の実例]「よいもあしいも打かえしひっくりかえし、つづいてもんぢゃくむぐうにすれば一になるぞ」(出典:玉塵抄(1563)二)

もん‐じゃく‥ヂャク【悶着】

  1. 〘 名詞 〙もんちゃく(悶着)

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