挙句(読み)アゲク

デジタル大辞泉 「挙句」の意味・読み・例文・類語

あげ‐く【挙(げ)句/揚(げ)句】

連歌連句最後の七・七の句。→発句ほっく
終わり。結果すえ。「苦労した―が失敗とは情けない」
(副詞的に用いて)結局のところ。その結果として。現在では、連体修飾語を上に付けて用いることが多い。「さんざん迷った―買ってしまった」
[類語](2結果果て/(3結局結句つい畢竟ひっきょうとどの詰まり詰まるところ帰するところせんずるところ要するにどの道いずれ所詮しょせんどうせつまり矢張りいずれにしても挙げ句の果てとうとういよいよどうともどうあってもどうでもどっち道差し詰め究竟きゅうきょう果ては何と言ってももはやとにかく何しろ何せ何分なにぶん何分にもなんにせよともかくともかくもともあれとまれとにもかくにもそれはともあれ遅かれ早かれ善かれ悪しかれすんでにほとんどすんでのことすんでの所どうにかこうにかどうにかやっとようやくなんとかかろうじてからくもやっとこさ間一髪危なくあわやすれすれようやっとどうかこうかかつがつどうやらこうやら曲がりなりにもやっとの事でまだしもまだえんやらやっとようよう危うく九死に一生を得るまあまあまあよっぽどかなりなかなかわりあいわりかたわりかし割に比較的まずまずかすかすどうやらなんとかかんとかそこそこそれなり増し次善セカンドベストベター及第無難ほどほど捨てたものではない満更まんざらでもないいまだしいま不徹底不十分及ばずながら不全不完全どうなりこうなり一応急場しのぎ当座しのぎ一時しのぎその場しのぎ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「挙句」の意味・わかりやすい解説

挙(揚)句 (あげく)

連歌俳諧用語。連句一巻の最終句をいう。連句は五七五の長句と七七の短句を交互によみ続けるが,最終句は短句である。一巻の成就をよろこび,祝言の心をこめて,かるがるとよむのが通例規則により,前句から続けて春季の句になる。主客亭主はこれをよまず,一座の記録係である執筆(しゆひつ)がよんでいない場合は,これを勤める。最後の一句になって付けあぐんでは興がさめるので,前の句に少々なじまずとも,あっさり付けるのがよく,あらかじめ用意しておくこともあった。〈あげくの果て〉〈……のあげく〉の慣用句は,これから生じた。
歌仙
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