憎らしい(読み)ニクラシイ

デジタル大辞泉 「憎らしい」の意味・読み・例文・類語

にく‐らし・い【憎らしい】

[形][文]にくら・し[シク]
気にさわって許しがたく思うさま。ひどくしゃくにさわるさま。にくい。「言い方がいちいち―・い」「私を捨てたあの人が―・い」
気にさわるほどすばらしい。にくい。「―・い心配り」
[派生]にくらしがる[動ラ五]にくらしげ[形動]にくらしさ[名]
[類語]嫌い毛嫌い大嫌い食わず嫌いいけ好かない虫が好かないいや気に食わない犬も食わぬ憎い憎たらしい憎憎しい苦苦しい腹立たしいいまいましい苦虫を噛み潰したよう苦り切る眉をひそめる鼻持ちならない忌まわしいいとわしいおぞましいうとましい忌むうとむうとんずる嫌気忌避忌み嫌う煙たがる呪わしい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「憎らしい」の意味・読み・例文・類語

にく‐らし・い【憎らしい】

〘形口〙 にくらし 〘形シク〙 (「らしい」は接尾語)
① いかにも憎い。ずうずうしくてかわいげがない。憎々しい。憎たらしい。
評判記・役者評判蚰蜒(1674)金子六右衛門「かほぶりにくらしきゆへ人によりてにくむ事はかのげちげちがごとくなれども」
② ねたましく感じるほど好ましい。心憎い。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉中「憎らしの月は、瞬一瞬と西へ急ぐのだ」
にくらし‐が・る
〘自ラ五(四)〙
にくらし‐げ
〘形動〙
にくらし‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android