疎んずる(読み)ウトンズル

デジタル大辞泉 「疎んずる」の意味・読み・例文・類語

うとん・ずる【疎んずる】

[動サ変][文]うとん・ず[サ変]《「うとみす」の音変化》嫌って、よそよそしくする。遠ざけて親しまない。うとむ。うとんじる。「部外者を―・ずる」「提案を―・ずる」
[類語]うとむ忌む嫌気煙たがる嫌い毛嫌い大嫌い食わず嫌いいけ好かない虫が好かないいや気に食わない犬も食わぬ憎い憎らしい憎たらしい憎憎しい苦苦しい腹立たしいいまいましい苦虫を噛み潰したよう苦り切る眉をひそめる鼻持ちならない忌まわしいいとわしいおぞましいうとましい忌避忌み嫌う呪わしいまがまがしいきしょい気色が悪い気味が悪い気味悪い底気味悪い薄気味悪い鳥肌が立つ気持ち悪い虫唾むしずが走る反吐へどが出るきもいグロいおどろおどろしい不気味不快不愉快鼻に付くうっとうしいむかつくむしゃくしゃくしゃくしゃ不興不機嫌薄ら寒いうそ寒い胸が悪い胸糞が悪い心外苛立たしいうらめしいしかめっ面渋面しぶつらしかめるひそめるひそみ顰蹙ひんしゅく苦る辟易うるさい嫌がる嫌気が差すいと蛇蝎視だかつし唾棄倦厭けんえん迷惑身の毛がよだつ総毛立つ背筋が寒くなる背筋が凍るぞっと肌にあわを生じる冷汗三斗

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精選版 日本国語大辞典 「疎んずる」の意味・読み・例文・類語

うとん‐・ずる【疎】

  1. 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]うとん・ず 〘 他動詞 サ行変 〙 ( 「うとみす」の変化した語 ) きらったり、軽視してよそよそしくする。親しまないで遠ざける。うとむ。うとんじる。
    1. [初出の実例]「見(まみ)ゆること希なり。上、益疏(ウトムス)」(出典:史記呂后本紀延久五年点(1073))
    2. 「こは母の余が学資を失ひしを知りて余を疎んぜんを恐れてなり」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)

疎んずるの補助注記

助詞「を」をとるのが普通であるが、「今までした敷(しく)思ふ者にうとんじ、(仮・伊曾保物語‐下)」のように、「に」をとる用法も見られる。

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