精選版 日本国語大辞典 の解説
て【手】 の 舞(ま)い足(あし)の踏(ふ)む所(ところ)を知(し)らず
- ( 「礼記‐楽記」の「詩経‐大序」から出た語で、本来は強い感情にうながされ、うたうだけでは足りなくて知らず知らずのうちにおどり出すことをいう )
- ① うれしさにたえられないさま。非常に喜んで有頂天になっているさま。小おどりするさま。欣喜雀躍。
- [初出の実例]「匡衡跪読二瓊篇一、不レ知二手之舞足之蹈一」(出典:江吏部集(1010‐11頃)中)
- 「行隆手の舞足の踏ところも覚えず。是はされば夢かや、夢か」(出典:平家物語(13C前)三)
- ② 気持が動転して我を忘れたさま。あわてふためくさま。また、性根を失ったさまをいう。
- [初出の実例]「若衆修法等事。火急之時。頗不レ知二手舞足踏一者歟」(出典:左記(1180か))