欣喜雀躍(読み)キンキジャクヤク

デジタル大辞泉 「欣喜雀躍」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「欣喜雀躍」の意味・読み・例文・類語

きんき‐じゃくやく【欣喜雀躍】

  1. 〘 名詞 〙 こおどりして喜ぶこと。大喜びすること。
    1. [初出の実例]「未だ嘗てかかる論難に遭遇せしことなし余が先生の文を読みて、欣喜雀躍せる、亦た已むを得んや」(出典:馬骨先生に答ふ(1902)〈登張竹風〉)

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四字熟語を知る辞典 「欣喜雀躍」の解説

欣喜雀躍

こおどりして喜ぶこと。大喜びすること。

[活用] ―する。

[使用例] とにかく異性の日本人を見た彼らは果報者である。中隊通訳でいつも事務所に詰めていなければならぬ私には、そんなチャンスはない。その大和やまとなでしこ向こうから大挙して押し掛けて来るというのであるから、あに欣喜雀躍せざるべけんやである[大岡昇平りょ|1952]

[使用例] いま私の目の前で神妙な顔でナイフフォークをあやつっているこの人、松山善三、二十八歳という男である。だからといって、いくら私が早トチリでも、「これこそ未来のわが夫!」などと欣喜雀躍したわけではない[高峰秀子わたしの渡世日記|1976]

[解説] 都会でも、たまにスズメを見かけることがあります。両脚をそろえてちょんちょん跳んだり、ぱっと飛び上がったりして、おどっているようです。
 「欣喜雀躍」の「雀躍」も、スズメのように躍ることを表しています。「欣喜」は喜ぶこと。全体として、喜んでスズメのように小躍りする意味になります。
 例文の[俘虜記]は、南方の島で米軍捕虜になった日本人の話です。収容所での演芸会の時、普段会えない日本人看護婦たちに会えるので、主人公は「あに欣喜雀躍せざるべけんや」と述べます。つまり「うれしくて、小躍りせずにいられようか」という意味です。
 [わたしの渡世日記]の例では、好青年に出会って喜ぶことを「欣喜雀躍」と表現しています。後に、筆者はこの青年助監督と結婚することになります。
 明治時代国語辞書言海』を作ったおおつきふみひこは、ロンドン留学を勧められた時に「かんようやく」したと書いています。これも「欣喜雀躍」と同じ意味です。「かんやく」などとも言います。

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