手込め（読み）テゴメ

デジタル大辞泉

て‐ごめ【手込め／手^▽籠め】

１ 手荒い仕打ちをすること。力ずくで自由を奪い、危害を加えたり物を略奪したりすること。
２ 暴力で女性を犯すこと。
[類語]（2）強姦・暴行・婦女暴行・レイプ・輪姦・凌辱・強淫・強制猥褻・姦する・犯す・辱める・汚けがす

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

て‐ごめ【手込・手籠】

1. 〘 名詞 〙
2. ① とりこめて危害を加えること。手痛いめにあわせること。また、腕力で他人の身体の自由を奪うこと。てごみ。
   1. [初出の実例]「敵(かたき)を手ごめにしたりけり」(出典：大観本謡曲・望月（1586頃）)
   2. 「『是非くはせにゃあおかぬ』ト三人かかって彌次郎を手ごめにする」(出典：滑稽本・東海道中膝栗毛（1802‐09）四)
3. ② 暴力で女を犯すこと。強姦すること。
   1. [初出の実例]「一代の女房にふられて男はたたずと、手ごめにせんと立かかれば」(出典：浮世草子・嵐無常物語（1688）上)
4. ③ 金品などを着服すること。自分のものにすること。
   1. [初出の実例]「出入頭が封印してたしかに預けた金なれば、わしが手籠(テゴメ)に使うては出入中へ済まぬといひ」(出典：歌舞伎・船打込橋間白浪（鋳掛松）（1866）三幕)
5. ④ 道具を使わず、素手で何かをすること。
   1. [初出の実例]「常に大小もさし不_レ申、手ごめに人をこなし申者にて候」(出典：葉隠（1716頃）九)

出典　精選版 日本国語大辞典