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投票行動 とうひょうこうどう voting behaviour

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

投票行動
とうひょうこうどう
voting behaviour

有権者が選挙における争点や候補者に対する意見をまとめ,候補者選択についての意思を決定し,賛否の意思表示をするにいたる一連の過程。この行動は3つの側面,すなわち,個人的,集団的,状況的側面から解明することができる。

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デジタル大辞泉の解説

とうひょう‐こうどう〔トウヘウカウドウ〕【投票行動】

選挙において有権者がとる行動。投票する、棄権する、特定の候補者や政党を選ぶといった有権者の行動には、何らかの社会的・心理的要因が影響を及ぼしていると考えられ、科学的研究の対象となっている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

投票行動
とうひょうこうどう
voting behavior

有権者はなんらかの社会的・心理的条件に基づいて投票に出かけたり、棄権したり、あるいは投票に際して特定の候補者や政党の選択を行う。このような政治行動投票行動とよぶ。
 投票行動の科学的研究は1940年、アメリカの社会心理学者ラザースフェルドを中心とするコロンビア大学のグループのコミュニティ・リサーチに始まる。この研究成果に刺激されて第二次世界大戦後の48年、ストークスD.E.Stokes、キャンベルA.Campbellらミシガン大学サーベイ・リサーチ・センターのグループが全国調査を行い、この2グループの研究を出発点として投票行動研究が発展していく。ラザースフェルドらは「ピープルズ・チョイス」において、投票行動が社会経済的地位、宗教その他の社会的属性と高い相関をもつこと、支持方向を異にする属性をあわせもつ有権者はクロス・プレッシャーに陥って、高ずると棄権するに至ること、政治的関心の高い者ほど選挙キャンペーンの初期の段階で支持候補を決定すること、マス・メディアの流す情報はオピニオン・リーダーを媒介とするパーソナル・コミュニケーションによって一般の有権者に伝達され(コミュニケーションの2段階の流れ)、一方、有権者は好ましい情報は受け入れるが、そうでない情報はこれを拒否する(選択的接触)ことを明らかにした。ミシガン・グループは社会的属性と投票行動を媒介する社会的態度に注目し、候補者に対する選好、政党支持態度、争点の三つの態度から投票行動を説明し、なかでも政党支持態度の影響力が大きいことを指摘した。1960年のアメリカ大統領選挙に際してプールI.S.Poolらはコンピュータによるシミュレーションを通じてケネディの当選を予測し、コンピュータの利用により投票行動研究は飛躍的に発展することになった。その後ナイN.H.Nieらは1960年代から70年代初頭にかけてのアメリカ人の投票行動の変化を主張した。その具体的内容としては、若者の政党支持離れと同時選挙における異党派投票(スプリット・ボート)の増大、大統領選挙における争点投票の増大がある。この傾向が生じた背景には、ベトナム戦争や人種問題といったことが国民の関心を喚起したことがあげられる。
 その後、争点投票はふたたび低下し、フィオリーナM.P.Fiorinaが提唱した業績評価理論が注目を集める。この理論によれば、投票行動は特定の政治的争点に基づいて決定されるというよりも、現政権の業績に対する投票者の大まかな評価が投票行動を決定するという。評価される業績のおもな内容としては、景気やインフレーションといった経済的側面がある。また、議員選挙では政府に対する業績評価というよりも、現職議員個人に対する評価によって投票を決定するという個人投票理論もある。
 わが国においては、アメリカと同様に、政党支持態度の重要性が認められる。しかし、政党数が多いわが国では、政党支持がかならずしも一党への固定的支持ではなく、複数の政党を支持する可能性がある「政党支持の幅」をもっていることと、政党組織の脆弱(ぜいじゃく)性から、個人投票の要素も多分にみられる。加えて、近年の無党派層の増大は、業績投票の可能性をも高めている。[堀江 湛]

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世界大百科事典内の投票行動の言及

【投票】より

…これは海外に住む日本人有権者(98年現在,約56万人)が国政選挙の比例区に限って,郵便投票により投票できる制度で,そのために新たに〈在外選挙人名簿〉が市町村選挙管理委員会により調整される。【黒田 満】
【選挙における投票行動】
 現代民主主義は有権者である国民のなんらかの政治参加を前提としている。政治参加は不参加およびもっとも消極的な活動から積極的な活動へと累積的なものであると考えられており,消極的な活動に加わる人々の一部がその次の段階の積極的な活動に加わり,さらに,その一部の人々がより積極的な行動に加わっているとされる。…

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