病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「抗躁剤」の解説
抗躁剤
《スルトプリド塩酸塩製剤》
ベンザミド系抗精神病剤
《炭酸リチウム製剤》
炭酸リチウム(共和薬品工業、全星薬品工業、田辺三菱製薬、吉富薬品、藤永製薬、第一三共)
リーマス(大正ファーマ、大正製薬)
過度に高揚・興奮した精神状態を鎮め、情緒を安定させる作用をもつ薬です。
①副作用(中毒症状)が強い薬なので、適正な使用量かどうか、血液中の薬の量を測定しながら服用しなければなりません。医師から指示された検査は、必ず受けてください。
②リチウム中毒の初期症状として、
中毒症状が進行すると、急性腎障害により電解質異常、全身けいれん、ミオクローヌスなどがおこることがあります。このような症状がおこったときは、必ず医師に相談してください。
③過敏症状(
このような症状がおこったら使用を止め、すぐ医師に相談してください。
①錠剤で、食後の服用が原則です。服用量・服用時間・服用回数・服用期間については医師・薬剤師の指示を守り、かってに中止、減量・増量しないでください。
②炭酸リチウム製剤で、脳波異常のある人、重い心疾患のある人、リチウムイオンを体内にためやすい状態の人(腎障害、衰弱または脱水状態、発汗・発熱・下痢、食塩制限など)、妊婦または現在妊娠する可能性のある人はこの薬を使用できません。
炭酸リチウム製剤で、脳に器質的障害がある人、心疾患をおこしたことのある人、リチウムの体内貯留(腎障害、食事・水分摂取量、高齢者)、肝障害、甲状腺機能亢進または低下症、リチウムに異常感受性のある人などは、その旨を医師に報告してください。
③ねむけ、めまいなどがおこることがあるので、自動車運転や危険を伴う作業は避けてください。
④この薬を使用中にほかの薬を使用する必要が生じたときは、必ず医師に相談してください。チアジド系降圧利尿剤との併用で中毒が、カルバマゼピン製剤との併用で重い精神神経症状が、イミプラミン塩酸塩製剤、ハロペリドール製剤などとの併用で心電図の異常が、フルボキサミンマレイン酸塩製剤、ミルナシプラン塩酸塩製剤、ミルタザピン製剤との併用でセロトニン症候群(錯乱、振戦など)がおこることがあります。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報