拗れる(読み)コジレル

デジタル大辞泉 「拗れる」の意味・読み・例文・類語

こじ・れる【×拗れる】

[動ラ下一][文]こじ・る[ラ下二]
物事がもつれて、うまく進まなくなる。「交渉が―・れる」
病気が治らなくて長引く。「風邪が―・れる」
ねじける。「気持ちが―・れる」
[類語]病む患う罹る寝つく病を得る重るこじらせる発病発症罹病罹患

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拗れる」の意味・読み・例文・類語

こじ・れる【拗】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]こじ・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 気持などがすなおでなく、ひねくれる。
    1. [初出の実例]「癖づきし心は組糸をときたる如く、はてもなくこぢれて」(出典:やみ夜(1895)〈樋口一葉〉三)
  3. 話や事柄間柄などが順調にいかないで、もつれる。
    1. [初出の実例]「あんな工合に妙にこじれて口も利かなんだのんですと」(出典:卍(1928‐30)〈谷崎潤一郎〉二四)
  4. 病気が順調に治らないで、悪くなって長引く。
    1. [初出の実例]「感冒(おかぜ)の一寸こぢれたのが基で敢(あへ)ない御最後でせう」(出典:火の柱(1904)〈木下尚江〉三)
  5. ( 動詞の連用形に付いて ) その動作がうまく行なわれなくなる。しかねる。しそこなう。
    1. [初出の実例]「自己(おいら)は化下手な上に、化(ばけ)こぢれて仕舞て」(出典:滑稽本・七偏人(1857‐63)四中)

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