(読み)シュウ

デジタル大辞泉 「拾」の意味・読み・例文・類語

しゅう【拾】[漢字項目]

[音]シュウシフ)(漢) ジュウジフ)(呉) [訓]ひろう
学習漢字]3年
〈シュウ〉ひろう。「拾遺拾得収拾
〈ジュウ〉数字「十」の大字。「拾万円」
[名のり]とお・ひろ

じゅう【拾】[漢字項目]

しゅう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拾」の意味・読み・例文・類語

ひろいひろひ【拾】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ひろう(拾)」の連用形の名詞化 )
  2. 拾うこと。
  3. 貴人が歩くこと。おひろい。
    1. [初出の実例]「日くれ候てあけの宮様へひろひにてならせられ候」(出典:宝鏡寺日記‐承応二年(1653)九月一六日)
  4. 浄瑠璃で、一音ごとに区切って拾い上げるように語ること。また、その語り方。この語り方に合わせて、登場人物が顔や目線を動かし、あたりを見回す動作をする場合が多い。
    1. [初出の実例]「手を取れば、ヒロイ静はなくなく形見の皷肌身に添」(出典:浄瑠璃・義経千本桜(1747)二)
  5. 活字組版工程の一つ。活字ケースから原稿に従って活字を選び拾って、文選箱にそれを原稿の順序通りに収める作業。また、その工員。文選。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「拾」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

[字音] シュウ(シフ)・ショウ(セフ)・キョウ(ケフ)
[字訓] ひろう・あつめる・ゆごて

[説文解字]

[字形] 形声
声符は合(ごう)。合に拾(しゅう)の声があるのは、惠(恵)(けい)に穗(穂)(すい)の声があるのと同じ。〔説文〕十二上に「(ひろ)ふなり」とし、合声とする。次条に「(てつ)は拾取するなり」とみえる。合は蓋(ふた)のある器。拾は動詞のほか、弓を射るときのゆごてをもいう。また(渉)(しよう)の音があり、神主のように一歩ずつ足をそろえて階段を上ることをいう。

[訓義]
1. ひろう、ひろいとる、おさめる。
2. あつめる、ひろいあつめる。
3. ゆごて。
4. 渉と通じ、足をそろえて一歩ずつのぼる。

[古辞書の訓]
名義抄〕拾 ヒロフ・アマネシ・ヨル・トル・ヲサム・カハル/决拾 ユカケ・トモ/收拾 ムツビテ

[語系]
拾zjipは合hpを声とするが、その変化については洽khep、翕・歙xipというような過程が考えられる。

[熟語]
拾遺・拾・拾括拾骨拾菜拾紫・拾取・拾収拾薪・拾翠・拾穂・拾青・拾拾唾・拾・拾得拾踊拾櫨・拾級
[下接語]
拾・決拾・採拾・刪拾・収拾・拾・俛拾・俯拾

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