拾得(読み)しゅうとく

精選版 日本国語大辞典「拾得」の解説

しゅう‐とく シフ‥【拾得】

〘名〙
① 拾うこと。拾いとること。
※田氏家集(892頃)中・仲春釈奠、聴講古文尚書「拾得百篇中義実、象牙犀角翠毛衣」
※ユリアとよぶ女(1968)〈遠藤周作〉「死体を運んでいる土民に、拾得した刀は持ち帰ってはならぬと大声で怒鳴った」 〔録異記‐巻七・異石〕
② 法律で、遺失物の占有を、所有者以外の他人が取得すること。遺失物を拾得し、それを警察にとどけて後一定期間を経ても所有者が現われない場合は、拾得者がその所有権を取得する。

じっとく【拾得】

中国の貞観時代、天台山国清寺の僧。もと孤児で豊干禅師に拾われたのでこの名がある。脱俗的で隠士の風を持ち、寒山と併称された。

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デジタル大辞泉「拾得」の解説

しゅう‐とく〔シフ‐〕【拾得】

[名](スル)
落とし物を拾うこと。「定期券を拾得する」
法律で、遺失物占有を所有者以外の他人が取得すること。

じっとく【拾得】

中国、唐代の寒山とともに天台山国清寺(こくせいじ)を訪れ、豊干(ぶかん)に師事。三者を三隠と称した。普賢菩薩(ぼさつ)の化身とされ、禅画にも描かれる。→寒山拾得

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世界大百科事典内の拾得の言及

【勘定所】より

…江戸幕府の財政・農政を担当する機構,役所。おもな職務は,幕府財政の出納,全国幕領年貢の収取,鉱山・山林・河川・街道の支配,新田開発,旗本の知行割,代官の支配地割,幕領私領からの公事訴訟の取扱い,およびそれらに関連する事務などであった。勘定奉行を長官とし,勘定吟味役勘定組頭,勘定,支配勘定,同見習などの諸役人によって構成されていた。城内(御殿勘定所)と大手門内(下勘定所)の2ヵ所にあったが,それらの設置年代は不明である。…

※「拾得」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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