(読み)シャ

デジタル大辞泉 「捨」の意味・読み・例文・類語

しゃ【捨】[漢字項目]

[音]シャ(呉)(漢) [訓]すてる
学習漢字]6年
すてる。「捨象取捨
社寺や僧に寄進する。「喜捨
[名のり]いえ・えだ・すて

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精選版 日本国語大辞典 「捨」の意味・読み・例文・類語

すて【捨】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すてる(捨)」の連用形名詞化 )
  2. 捨てること。
    1. [初出の実例]「一度のあふせにかへし命なればすてもをしみも君にのみこそ〈冷泉〉」(出典:風雅和歌集(1346‐49頃)恋三・一一四九)
  3. 落語で、随所にはさむことができる小咄(こばなし)
  4. すてがね(捨金)」の略。
    1. [初出の実例]「目のはりすんずりと、はへぎはといひ顔だちといひ、たしかに百まいの捨とって、それから上のたのしみ」(出典:浮世草子・猿源氏色芝居(1718)二)

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普及版 字通 「捨」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

(旧字)
11画

[字音] シャ
[字訓] すてる・おく・ゆるす

[説文解字]

[字形] 形声
声符は舍(舎)(しや)。舍は、大きな把手のある針で祝を納めた器の(さい)を突き刺し、その呪能を廃する意で、すてる意があり、の初文。はその形声字である。〔説文〕十二上に「釋(と)くなり」という。にまた「釋(お)く」「赦(ゆる)す」の訓があり、釋(釈)・赦はともに声の近い字である。

[訓義]
1. すてる、やぶる、無効にする。
2. おく、さしおく、やめる。
3. ゆるす。

[古辞書の訓]
名義抄 スツ・オク・ワスル・トク・サキ・ヤメテ・ハナツ 〔字鏡集〕 オク・サキ・ワスル・スツ・ヤメテ・トク・キク・サル・ホドコス

[語系]
・舍sjya、釋・赦sjyakは声近く、通用することがある。釋は獣爪((べん))を以て獣屍を裂き解く意で、(えき)はその獣屍の形。赦は罪人を火で祓い清め、殴(う)つ形で、罪刑を赦免する意。解き放ち、赦免する意を以て通用する。

[熟語]
捨恩捨棄捨敬捨札捨施捨手捨寿捨身捨生捨宅捨撤・捨貧・捨
[下接語]
喜捨・棄捨施捨・取捨・趣捨・浄捨・趨捨・得捨・捨・宥捨・用捨

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「捨」の意味・わかりやすい解説


しゃ
upekṣā

仏教用語。心の働きの一つ。心が積極的に円滑に働きながら,しかも興奮せず,安静で平等であること。また,感覚である受 (じゅ) を細かく分析したもののうち,苦でも楽でもない感覚のことをもいう。

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