捨金(読み)ステガネ

デジタル大辞泉 「捨金」の意味・読み・例文・類語

すて‐がね【捨(て)金】

効果返済を期待しないで使う金や貸す金。むだ金。死に金。「多額の交際費捨て金になる」
遊女を身請けするとき、人を雇うときに支度金として前渡しする金。
[類語]勿体もったい無い惜しいあたら残念残り惜しい名残惜しい残り多い口惜しい惜しむ心残り物惜しみ未練愛惜痛惜去り難い後ろ髪未練がましい後を引くしつこい執念深いねちっこいねついねちねち悪あがきうじうじうだうだいじいじぐじぐじもじもじ因循断腸の思い負け惜しみこだわる尾を引く執拗恋恋惜しげ思い残すたゆたう思い迷う忍びない死蔵退蔵倹約無駄遣い浪費濫費散財空費徒費冗費宝の持ち腐れ不経済無にする無になる無に帰する水泡に帰する水の泡湯水のように使う髀肉ひにくたんリサイクルリユースリメークリバイバルカムバック

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精選版 日本国語大辞典 「捨金」の意味・読み・例文・類語

すて‐きん【捨金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. すてがね(捨金)
  3. すてがね(捨金)
    1. [初出の実例]「そもそも奉公人の肝煎(きもいり)渡世とする事、捨金(ステキン)百両の内十両とるなり」(出典浮世草子好色一代女(1686)一)
  4. すてがね(捨金)
    1. [初出の実例]「捨金(ステキン)百両の外に、又百両金子さしあげをき」(出典:浮世草子・文武さざれ石(1712)一)

すて‐がね【捨金】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 捨てたと同様な金銭。返済を期待しないで貸す金や利益の期待できない出資投資など。死に金。むだ金。すてきん。
  3. 人を雇い入れる時、また、遊女を身請けする時に、支度金として前渡しする金。すてきん。
    1. [初出の実例]「捨かねいくら美目は何とか かつぎせしうしろ姿の先はよし」(出典:俳諧・信徳十百韻(1675))
  4. 売買請負賃借などで契約した総金高の一部分の金銭を前もって、または中途で支払うこと。また、その金銭。いれがね。内金。すてきん。

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