掌中の珠(読み)ショウチュウノタマ

デジタル大辞泉 「掌中の珠」の意味・読み・例文・類語

掌中しょうちゅうたま

手の中の珠。最も大切にしているもの。特に、最愛の子。「娘を掌中の珠といつくしみ育てる」

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精選版 日本国語大辞典 「掌中の珠」の意味・読み・例文・類語

しょうちゅう【掌中】 の 珠(たま)

  1. 手の内にある珠玉掌珠。転じて、大切なもの。大事なもの。また、最愛の子どもや妻にたとえていう語。
    1. [初出の実例]「晉子が門葉の耳なれたる人は、掌中の玉を見るよりなをあきらかにしりたれど」(出典:俳諧・東西夜話(1702))
    2. 「両親しゃう中の玉のごとくいとおしみ育てけるにぞ」(出典:黄表紙・心学早染艸(1790)上)
    3. [その他の文献]〔傅玄‐短歌行〕

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故事成語を知る辞典 「掌中の珠」の解説

掌中の珠

とても大切にしているもののたとえ。また、最愛の子どもや家族のたとえ。

[使用例] お父さんが一目見て、ああ、この青年になら今日まで、掌中の珠玉として育てて来た娘を、安心してわたせる[源氏鶏太停年退職|1963]

[由来] 三世紀の中国西せいしん王朝の時代の文人げんの詩、「短歌行」の一節から。「以前、あなたは私を『掌中の珠(手のひらの中にある真珠)』のように見ていたのに、どうしてある日、私をどぶに捨てたのですか」と、愛する人に捨てられた悲しみをうたっています。

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ことわざを知る辞典 「掌中の珠」の解説

掌中の珠

手の中にある珠玉。自分の持っている大切なもの。大事なもの。転じて、最愛の子どもや妻のたとえ。

[使用例] 我が手に彼を救うてこれを掌中の玉とせんか泉鏡花湯島詣|1899]

[解説] 傅玄の「短歌行」にあることば。

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