改訂新版 世界大百科事典 「掌中歴」の意味・わかりやすい解説
掌中歴 (しょうちゅうれき)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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日本で最初の百科全書である源為憲(みなもとのためのり)(?―1011)の『口遊(くちずさみ)』を、三善為康(みよしためやす)(1049―1139)が増補したもの。成立年次はまだ確定されていないが、平安時代末の1122年(保安3)から1124年の間に編纂されたとみなされている。また、『本朝書籍目録(ほんちょうしょじゃくもくろく)』に本書は4巻とあるが、現存するのは上巻1巻のみ。しかも原本も、古写本もなく、写本はすべて江戸時代のものだけである。現存本には、天文歴、属星(ぞくしょう)歴、歳時(さいじ)歴、年代歴、地理歴、国堺(こっかい)歴、乾象(けんしょう)歴などが記されている。なお欠失部の篇目や内容については、本書などを参考に作られた『二中歴(にちゅうれき)』から推測することができる。『古辞書叢刊』に収録の本書は狩谷掖斎(かりやえきさい)の手沢本(しゅたくぼん)を影印したもの。また、『続群書類従』雑部に収録されている。
[米田雄介]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…百科全書的な書物。平安時代末期に三善為康が編纂した百科全書《掌中歴》,および同類の《懐中歴》をもとに,《簾中抄》《函中抄》などを参照して編成された。書名は《掌中歴》《懐中歴》の2書を基礎に作られたことに由来する。…
※「掌中歴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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