掛り付け医(読み)カカリツケイ

デジタル大辞泉 「掛り付け医」の意味・読み・例文・類語

かかりつけ‐い【掛(か)り付け医】

かかりつけにしている医者。→家庭医

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「掛り付け医」の意味・わかりやすい解説

かかりつけ医【かかりつけい】

体調の管理や,病気の治療・予防など,自分や家族の健康に関して,日常的に相談でき,緊急の場合にも対処してくれる医師および歯科医師のこと。一般には地元開業医を指すことが多い。 日本では,安心感からか大病院志向が強く,ささいなケガや病気でも大病院にかかるケースが多い。このため,大病院に患者が集中し,待合室には患者があふれ,〈3分診療3時間待ち〉などといわれるようにまでなった。こうした状況を軽減するため,厚生省は1997年,医療保険制度改革案〈21世紀の医療保険制度〉の中で,医療機関の機能分担と連携および地域医療の充実を提案。〈かかりつけ医(歯科医)〉の支援および機能拡充のための体制づくりと,診療所から病院への患者の適切な流れを促進することを明示した。 1993年に日本医師会の〈かかりつけ医研究会〉がまとめたアンケート調査によると,〈かかりつけの医師や医療機関をすでに決めている人〉は全体の73.4%(医師・医療機関ともに決めている人=9.4%,医師は決めている人=37.2%,医療機関のみ決めている人=26.8%)で,〈決めてはいないが必要と感じている〉と答えた人の24%と合わせると97.4%の人が,その必要性を感じていることになる。しかし,日本では医師や医療機関についての情報が少ないことから,安心してかかれる〈かかりつけ医〉を見つけ出すことが難しいという状況もあり,医師や病院の情報公開も今後の課題の一つである。 ますます進む高齢化社会なかで,かかりつけ医には,単にケガや病気の治療だけでなく,地域住民の健康管理や健康増進個々の住民の必要性に応じた,適切な医療・福祉サービスの向上を図るといった役目も要求されている。また,近年実施が進められている医薬分業のもとでは,〈かかりつけ医〉と同様に,自分の体調や他の薬との関係などを把握し,相談にのってくれる〈かかりつけ薬局〉の整備も重要である。→プライマリー・ケア
→関連項目救急カード訪問看護ステーション

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