家屋の壁、窓、天井などに取り付け、モーターに直結した羽根を回転させて室内の空気を戸外に排出させる電気器具。排気と同時に、室内の脱臭、防塵(ぼうじん)、防湿、温度調節の働きもする。用いられる場所や用途に適合するように種々の品種があり、台所・居間・事務室などに用いられる一般用、ガラス窓取付け用、調理場などのレンジ専用フード付き、浴室などの耐湿型、便所・暗室などの脱臭扇、工場・倉庫などの産業用や、有圧換気扇などがある。雨、風を防ぐためのシャッターも、モーターと連動して開く全自動式、シャッターが開くと連動してモーターが回転する連動式、羽根の風圧でシャッターが開く自動式、固定シャッター式などがある。取付けには、換気口と換気扇の関連位置、戸外の風向きとその強さなどを考慮する必要がある。
なお換気扇には、排気ばかりでなく、戸外の新鮮な空気を取り入れる吸気扇や、室内の空気と戸外の空気の間で熱交換を行い、戸外の新鮮な空気をできるだけ室温に近づけて取り入れ、換気のために失う熱エネルギーをできるだけ少なくした空調換気扇とよばれるものもある。
また、寝室や居間の窓に取り付けて送風を行い、室内外の温度差を利用して涼感を得る機能をもつウィンドファンや、室内の空気を循環させる機能をもつエアサーキュレーターという機種などもある。
[橋本芳樹]
扇風機から分化したもので,台所換気のほか,排熱・除湿・除臭などの目的で使用される電気器具。工場などでは古くから使用されていたが,一般家庭用としては,1955年日本住宅公団の住宅のDK(ダイニングキッチン)を強制換気するため取り付けられたのが最初。66年ころから急速に普及し,住宅内の気密化が進むと,各部屋に取り付けられるようになった。プロペラファンのほかターボファンや,シロッコファンが使用されている。
執筆者:薄 和代
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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