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政府認証基盤 セイフニンショウキバン

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デジタル大辞泉の解説

せいふ‐にんしょうきばん【政府認証基盤】

ジー‐ピー‐ケー‐アイ(GPKI)

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

政府認証基盤
せいふにんしょうきばん
Government Public Key Infrastructure

政府レベルICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)を使ったオンライン上での各種申請・手続について、不正が行われていないか、該当者から申請されたものか否かを確認するための仕組みをいう。略称GPKI政府認証基盤の導入により不正アクセス、なりすまし、偽造などを防止することができる。政府認証基盤は自治体レベルの認証局(組織認証基盤、LGPKI=Local Government Public Key Infrastructureと表記することもある)、民間レベルの認証局とも相互認証を行うことができる。
 従来の紙媒体の手続では、書類に押印や本人の署名が必要であった。しかし、オンライン上での申請は、これらにかわるものとして認証局により発行される電子証明書を申請書類に添付することになる。
 2007年(平成19)現在、政府認証基盤の流れおよび仕組みはの通りである。政府認証基盤は、総務省に設置されている「ブリッジ認証局」と各省庁が運営する「行政機関認証局」(CA)の二つで構成される。申請者(個人あるいは企業をはじめとする各種団体)が政府レベルの機関に申請するときは、政府が認証した民間部門などの認証局に申請し電子証明書を得る(の左(1))。それを申請書に添付してオンライン上で送付する(の(2))。受理者である政府機関は、この際にブリッジ認証局を通して相互認証を行い、正当性・有効性を確認する(の(3))。そして、これらが確保されると初めて申請書・届出の審査が行われ、その結果が受理者から申請者へ行われる。この際に申請者が申請を行った際と同様に、政府機関である受理者が自らの省庁認証機関に申請し、電子証明書を得て、申請結果に添付をする(の(4))。これを受け取った申請者は、ブリッジ認証局を通じ有効なものか否か確認する(の(5))という流れとなる。
 政府認証基盤の導入までの流れは以下の通りである。電子政府の取組みの第一歩としてまず、電子申請を積極的に進めるため、1999年12月19日「ミレニアム・プロジェクト」で、「2003年度までに、民間から政府、政府から民間への行政手続をインターネットを利用しペーパーレスで行える電子政府の基盤を構築する」こととした。
 続いて2000年3月31日の「申請・届出等手続の電子化推進のための基本的枠組み」では、「各省庁認証局について、通商産業省、運輸省および郵政省(現在の経済産業省、国土交通省、総務省)は先導的に、2000年度中に整備し、2001年度から運用を開始する」こととした。また、これらを相互に接続し認証を行うブリッジ認証局については、「総務庁(現在の総務省)において、2000年度中に整備し、2001年度から運用を開始する」こととし、2002年末までに全府省内に府省認証局が設置された。
 さらに、2005年3月31日に各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議が決定した「霞が関WAN(ワン)及び政府認証基盤(共通システム)の最適化計画」において、2008年度まで現在の政府認証基盤を大幅にリニューアルした新政府認証基盤が開始されることが決まった。
 これまでの政府認証基盤では、まったく同じ書類でも提出する省庁が異なれば、そのつど認証局へ申請し電子証明書を発行してもらわなければならなかった。しかし、「霞が関WAN及び政府認証基盤(共通システム)の最適化計画」によると、新政府認証基盤では、府省認証局を廃止し、各省庁で一元的に管理できる政府共用認証局(仮称)が設置されることとなる。
 政府認証基盤の導入により、セキュリティが担保され、効率的かつ経費削減の可能性がきわめて高まった。前述の「霞が関WAN及び政府認証基盤(共通システム)の最適化計画」によると、新政府認証基盤の構築により、年間約7億8000万円(試算値)の経費節減、年間延べ約381日(試算値)の業務処理時間の短縮が見込まれている。しかし、一方で電子申請の利用率の低さが課題としてある。たとえば、2004年3月から始まったパスポート(旅券)の電子申請が2006年9月には停止されたことがあげられる。また、2007年現在でおおよそ100%の手続がオンライン化されているように、急ピッチで基盤が整備されてきた。しかし、利用率はほんの数%程度と大きく低迷しているのが現状である。[小尾敏夫]
『総務省編『情報通信白書』各年版(ぎょうせい)』

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