添付(読み)テンプ

  • そいつ・く そひ‥

世界大百科事典 第2版の解説

民法が特殊な所有権取得の原因として規定する付合(ふごう),混和,加工の総称。付合とは,A所有の土地にBが種苗を植栽するとか,A所有の建物にBが自分の材料で増改築をなす場合のように,所有者の異なる数個の物が結合することであり,混和とはAの米とBの米とが混ざり合わさるような場合をいい,加工とは,他人動産に工作を加えることをいう。これらの上位概念として付と称するゆえんは,これらが次のような共通の問題性を有するからである。

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大辞林 第三版の解説

スル
書類などに、その補足として他の物を付け加えること。 案内状に地図を-する
民法上、所有者を異にする二個以上の物が結合して分割できなくなった時(附合・混和)、または他人の物を加工して新たな物を生じた時(加工)に、所有権の得失を生ずること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

民法上、付合、混和、加工の総称。甲の土地に乙が樹木を植え、それが根を張ったときは、樹木の所有権は甲の土地所有権に吸収される。このように、所有者の異なる2個以上の物が結合して1個の物になる場合(前述の例のような場合を「付合」といい、甲の酒と乙の酒とが混ざり合って新しい酒になるような場合を「混和」という)や、他人の材料に加工して別種の物を作成した場合(「加工」という)を、民法上、添付という。民法では、だれが新しい物の所有者になるかということと、所有権を失う者が償金を請求できることが規定されている。原則として、大きな価値を提供した者が新しい物の所有権を取得し、損失を受けたほうは不当利得の返還を請求できる(民法242条~248条)。
 なお、国際法上は、土地の自然拡張(領海内の島の隆起、沿岸地の堆積(たいせき)など)による領土の取得を添付という。[高橋康之・野澤正充]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘自カ四〙 そばへ寄る。寄り付く。寄りそう。
※枕(10C終)一〇四「御屏風にそひつきてのぞくを、あしかめり、うしろめたきわざかなときこえごつ人々もをかし」
〘名〙
① 書類などに、その参考、補いとなるものをそえること。
※競売法(明治三一年)(1898)一四条「通知を発したることを証する書面及び委任状を添附することを要す」
② 民法上、所有者の違う二つ以上の物が結合した場合に、所有権の得失を生ずること。付合・混和・加工の総称。

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