日南郡(読み)にちなんぐん(その他表記)Ri-nan-jun; Jih-nan-chün

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日南郡」の意味・わかりやすい解説

日南郡
にちなんぐん
Ri-nan-jun; Jih-nan-chün

中国,前漢の武帝が元鼎6 (前 111) 年に嶺南南越国を征服したのちに設置した中国最南端の郡。その境域は北はベトナムのドンホイ付近から南はコル・デ・ニュアージュ (海雲関) 付近までを含み,中心地はユエ (順化) 付近であったらしい。この郡の最南の県が象林県で,後漢末ここを中心にチャンパが独立し,以後十数世紀間,インド的国家として繁栄をとげた。日南郡の名は隋代まで続いた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「日南郡」の解説

日南郡(じつなんぐん)
Rinan/Jih-nan

漢の武帝が置いた旧南越(なんえつ)9郡の最南端で,中部ベトナムのクアンビンからクアンナムの一帯支配,南海交易の窓口となる。2世紀末に南端の象林(しょうりん)県で自立した林邑(りんゆう)国がしだいに北進,4世紀には日南郡はほぼ失われた。


日南郡(にちなんぐん)

日南郡(じつなんぐん)

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む