日暮硯(読み)ヒグラシスズリ

デジタル大辞泉 「日暮硯」の意味・読み・例文・類語

ひぐらしすずり【日暮硯】

江戸時代、信州松代藩家老恩田杢おんだもくによる藩政改革の事績を筆録した書。1巻。著者成立年未詳。恩田は宝暦4年(1754)家老に就任改革実績をあげた。

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精選版 日本国語大辞典 「日暮硯」の意味・読み・例文・類語

ひぐらしすずり【日暮硯】

  1. 江戸後期の経綸書。一巻。著者未詳。宝暦一一年(一七六一)頃成立。信州松代藩の家老恩田木工が藩の財政を改革・再建したおりの事跡を記したもの。

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改訂新版 世界大百科事典 「日暮硯」の意味・わかりやすい解説

日暮硯 (ひぐらしすずり)

信州松代藩家老恩田木工(杢)(もく)民親の宝暦期藩政改革(1757-62)に関する説話風の著書筆者,制作年代不詳。別名鳥籠山彦》《杢政談》。倹約奨励,綱紀粛正,半知借上廃止,月割貢納制実施,先納年貢分切捨て,未進年貢分免除などにより藩財政再建に大成功したという内容。従来は本書の内容即史実とする過大評価が強かったが,虚構部分が少なくないので原典批判が要請される。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日暮硯」の意味・わかりやすい解説

日暮硯
ひぐらしすずり

江戸中期の経綸書。作者は馬場正方といわれるが,明らかでない。9代将軍徳川家重の治下,信州松代藩の家老恩田木工の事跡に関する説話の筆録である。民を愛し,誠実一筋に政治を行い,みごとに藩財政を建直した政治家の姿がよく描かれている。

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