日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本演劇協会」の意味・わかりやすい解説
日本演劇協会
にほんえんげききょうかい
演劇界の向上と演劇人の利益を目的とした団体。第一次は、1943年(昭和18)久保田万太郎と高田保(たもつ)が提唱、真山青果(まやませいか)、ついで武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)を会長、久保田を理事長として発足させたが46年に解散した。第二次は51年(昭和26)劇作家組合を改組し、評論部、ラジオ部、劇団経営、制作者部門等を加えて再建された。会長久保田万太郎、専務理事北条秀司(ひでじ)。63年久保田の死に伴い、翌年北条が会長に就任。入場税の減免運動、上演・放映脚本料の規定、著作権問題などに取り組み、66年以来、『演劇年鑑』の刊行も続けている。88年以来、新人劇作家養成のための「劇作塾」を開講。1993年(平成5)、会長の北条が体調不調で辞任。河竹登志夫が会長に選任された。2001年4月現在の会員数310名。
[藤田 洋]
『日本演劇協会編『演劇年鑑』各年版(演劇出版社)』