昭和・平成期の劇作家,演出家
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
劇作家。本名飯野秀二。大阪生まれ。関西大学文科卒業。天王寺商業在学中に宝塚歌劇脚本募集で1席入選。大学卒業後上京して箱根登山鉄道に勤務、その一方で岡本綺堂(きどう)に師事。1937年(昭和12)『表彰式前夜』『華やかな夜景』で劇界にデビュー。39年綺堂の死を契機に劇作に専念、40年戯曲集『閣下(かっか)』で新潮社文芸賞を受賞。47年(昭和22)から51年にかけて、将棋の世界に一生を賭(か)けた阪田三吉の生涯を描いた『王将』3部作を発表、その後も『文楽(ぶんらく)』(1948)、『霧の音』(1951)、『井伊大老』(1953)、『建礼門院』(1969)など、歌舞伎(かぶき)、新派、新国劇に秀作を書き、商業演劇作家の第一人者となった。64年から日本演劇協会会長。87年文化功労者。
[水落 潔]
『『北条秀司戯曲選集』1~8巻・補巻4巻(1962~65・青蛙房)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
…一方,井上正夫は〈新派〉でもない新劇でもない〈中間演劇〉を標榜して井上演劇道場を36年4月におこし,岡田嘉子,市川紅梅(のち市川翠扇)らの俳優を擁しつつ,水谷とも共演,また一方では新劇の村山知義や杉本良吉らを演出に迎えた。井上道場では久板(ひさいた)栄二郎《断層》《北東の風》,三好十郎《彦六大いに笑ふ》《地熱》,北条秀司(ひでじ)《華やかなる夜景》《閣下》,八木隆一郎《熊の唄》《海の星》など意欲に燃えた問題劇を上演した。 敗戦後には,井上は演劇道場を解散して一時は村山の第2次新協劇団に参加,また柳と伊志井は新生新派を離れて〈新作座〉を結成していたが,49年1月には大同団結なって〈劇団新派〉という単一劇団の組織化に成功した。…
※「北条秀司」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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