日本食品標準成分表(読み)にほんしょくひんひょうじゅんせいぶんひょう

共同通信ニュース用語解説 「日本食品標準成分表」の解説

日本食品標準成分表

日本人がよく食べる生鮮食品加工食品調味料などの成分をまとめた表。市場で売られている食品を分析し、平均的な値を掲載する。第2次世界大戦後の栄養改善の基礎資料にするため、1950年に経済安定本部(当時)が初めて作成した。これまでの改訂では、分析方法の変化に伴うデータ更新、季節ごとの栄養成分の追加、新たに広まった食品の追加などを行った。学校給食などの献立作りや栄養管理のほか行政による食事摂取基準策定にも利用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本食品標準成分表」の意味・わかりやすい解説

日本食品標準成分表
にほんしょくひんひょうじゅんせいぶんひょう

文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会から公表されている、食品の可食部100グラム当りに含まれる成分値(エネルギー、水分タンパク質脂質炭水化物ビタミンミネラル等)をまとめたデータ。一般に「食品成分表」と略称される。1950年(昭和25)に初版が刊行されて以来、2015年(平成27)の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」まで改訂を重ねている(2018年時点)。収載食品数は、最新の七訂版で2191品に上り、野菜類、肉類魚介類をはじめ、嗜好(しこう)飲料、調味料、調理加工食品など、国民が日常的に摂取する食品を広く網羅している。

 食品成分表は、学校・病院給食や食事制限・治療食等における栄養計算や栄養指導に利用されるほか、行政面では厚生労働省から公表される「日本人の食事摂取基準」の策定や「国民健康・栄養調査」等の各種調査、農林水産省から公表される「食料需給表」の作成等、施策の基礎資料として活用されている。そのほか広く教育や研究の現場、また加工食品に付される栄養成分表示にも、栄養成分を合理的に推定するための基礎資料等として食品成分表のデータが利用されている。

 食品成分表は2000年の五訂版以降、五訂増補版を含めて5年ごとに改訂されている。また、あわせて「脂肪酸成分表編」「アミノ酸成分表編」の別冊も発表されてきた。さらに七訂版では、食品成分表および脂肪酸成分表編、アミノ酸成分表編に加えて「炭水化物成分表編」も公表され、おのおのの摂取量をより的確に算出しうるものとなった。

 七訂版は別冊の一部の表を除いて書籍となっているが、文部科学省のウェブサイトでも公開されており、正誤表や追補も確認することができる。

[編集部 2018年9月19日]

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