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日米安全保障協議委員会 にちべいあんぜんほしょうきょうぎいいんかいU.S.‐Japan Security Consultative Committee

知恵蔵の解説

日米安全保障協議委員会

1990年の安保改定30周年にあたり、以前の日米安保協議委員会が改組された、外務大臣・防衛庁長官(日本側)、国務長官国防長官(米側)による、安全保障に関する日米の協議機関。「2プラス2」とも呼ばれる。同委員会において、97年9月に「新しい日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)が合意され、新ガイドライン関連法の基礎となった。沖縄の基地問題に関しては、95年秋に米軍基地問題が争点化する中で、95年11月に日米間に沖縄における施設と区域に関する特別行動委員会(SACO)が設置された。SCCは2000年9月11日に2年ぶりに開催され、在日米軍駐留費負担の新協定に署名し、クリントン政権がNMD(米本土弾道ミサイル防衛)で配備延期を決定したものの、TMD(戦域ミサイル防衛)の開発継続で一致した。02年12月12日に開催された会議では、ミサイル防衛問題の他に、国際テロリズムなど安全保障環境の変化に伴い、日米の役割・任務、兵員・兵力構成の見直しを議論することで合意し、03年秋から米軍再編について実質協議が開始された。05年2月19日のSCC会議では日米共通の戦略目標につき確認・公表した。05年10月に開催されたSCC会議では在日米軍再編に関する「中間報告」が公表され、重点分野として(1)日本の防衛と周辺事態への対応、(2)国際的な安全保障環境改善のための取り組みが挙げられ、具体的な検討項目が列記された。さらに06年5月1日のSCC会議では最終文書に当たる「再編実施のための日米のロードマップ」が公表され、抑止力の維持と地元負担の軽減が基本とされた。普天間基地移転問題などが一応の決着をみ、5月30日取り組み方針を閣議決定した。しかし米軍再編に伴う費用負担問題(在沖縄海兵隊のグアム移転で約61億ドル)が残る。厚木基地の空母艦載機受け入れに89%が反対した06年3月の岩国市での住民投票のように、関係自治体の反発は強い。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

にちべい‐あんぜんほしょうきょうぎいいんかい〔‐アンゼンホシヤウケフギヰヰンクワイ〕【日米安全保障協議委員会】

日米安保条約に基づいて、安全保障の基盤をなす問題について検討する閣僚級の会合。日本の外務大臣防衛大臣、米国の国務長官国防長官の4閣僚によって構成され、両国政府間の相互理解の促進や安全保障分野における協力関係の強化に貢献する重要な問題について協議する。これまでに在日米軍再編、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)、共通戦略目標などについて合意・確認が行われてきた。2+2(ツープラスツー)。SCC(Japan-U.S. Security Consultative Committee)。
[補説]安全保障問題に関する日米政府間の主な協議の場として、ほかに日米安全保障高級事務レベル協議(SSC)、防衛協力小委員会(SDC)、日米合同委員会がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

日米安全保障協議委員会
にちべいあんぜんほしょうきょうぎいいんかい
Security Consultative Committee; SCC

日本の外務大臣,防衛大臣,アメリカ合衆国の国務長官,国防長官の 4閣僚が構成する,防衛協力についての協議機関。2プラス2,SCCなどと略称される。日米安全保障条約4条などを根拠とし,日米両政府間の理解の促進や安全保障分野の日米協力にかかわる問題などについての協議を行なう。1960年1月,日米安全保障条約の署名と同時に設置され,第1回の委員会は同 1960年9月に開催された。開催時期について規定はなく,近年はおおむね 1~2年に一度ほどの頻度で開催されている。当初,アメリカ側は駐日アメリカ大使,太平洋軍司令官または在日アメリカ軍司令官が参加していたが,1990年に国務長官,国防長官に格上げされ,協議の重要性が高まった。これまで日米防衛協力のための指針(ガイドライン),在日アメリカ軍の再編,在日アメリカ軍駐留経費負担(思いやり予算)などについて協議され,合意がなされた。同様の趣旨の会合として,次官・局長級レベルの日米安全保障高級事務レベル協議が定期的に開催されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

日米安全保障協議委員会
にちべいあんぜんほしょうきょうぎいいんかい

日米安全保障条約第4条に基づき、1960年(昭和35)1月19日の岸首相・ハーター国務長官の往復書簡によって設置された委員会で、日米安保関係の最高の協議・議決機関。条約第4条の随時協議、「有事」協議、条約第6条の実施に関する交換公文に基づく事前協議を行うほか、日米「両政府間の理解を促進することに役だち、及び安全保障の分野における両国間の協力関係の強化に貢献するような問題で安全保障問題の基盤をなし、かつ、これに関連するもの」についても検討できるとされている。
 メンバーは、日本側は外務大臣を主宰者として防衛庁長官(現防衛大臣)、米側は駐日米大使を議長として太平洋軍司令官(在日米軍司令官が代理となることも可)によって構成されていた。1990年(平成2)12月26日に書簡交換がなされ、それに基づき、米側の構成員を国務長官と国防長官に格上げした。現在は日米双方2人ずつの閣僚によって構成されており、日米安全保障協議委員会は略称の「SCC」とよばれるか、「2プラス2」と俗称されている。なお、1997年9月ニューヨークのSCC会合において「日米防衛協力のための指針」(新ガイドライン)が合意された。[松尾高志]

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世界大百科事典内の日米安全保障協議委員会の言及

【日米安全保障条約】より

…この結果,アンポ,ゼンガクレンの名称が世界的に有名になった。
[日米軍事協力の進展]
 新条約の運用は,日本首相とアメリカ大統領間の日米首脳会談をはじめ両国政府要人間の会談,日米安全保障協議委員会(1960年以降。日本側は外務大臣,防衛庁長官ら,アメリカ側は駐日大使,太平洋軍司令官ら),日米安全保障事務レベル協議(1967年以降。…

※「日米安全保障協議委員会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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