(読み)フ

デジタル大辞泉 「普」の意味・読み・例文・類語

ふ【普】[漢字項目]

常用漢字] [音](呉) [訓]あまねし
全体に行き渡る。全体にわたって。「普及普通普遍
「普通」の略。「普選
プロイセンプロシア)。「普仏戦争
[名のり]かた・ひろ・ひろし・ゆき
難読普魯西プロシア

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「普」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

(異体字)
14画

[字音]
[字訓] あまねし・ひろい・ゆきわたる

[説文解字]

[字形] 会意
正字はに作り、竝(並)(へい)+曰(えつ)。〔説文〕七上に「日に色無きなり」とし、薄光の意とするが、その用例はない。また〔段注〕に字を竝(へい)声とするが、声が合わない。古い字形がなくて確かめがたいが、字はおそらく曰に従い、盟誓に関するものであろう。曰は祝詞や盟誓の書を収める器。その蓋(ふた)を少し啓く形で、「曰(のたまわ)く」を原義とする。竝は二人並ぶ形で、その当事者である。立は人が正面して、その位置につくこと。竝は多くの人が列すること。その儀礼に参加するすべての人の意より、普遍の意となる。これと以た構造をもつ曹の初文は。東は争訟のとき、束矢鈞金を(ふくろ)(東)に入れて提出するので、はその当事者。盟誓して獄を争う、故に法曹の意となる。と同じ造字法で、儀礼に参加する人をいう。

[訓義]
1. あまねし、みな、なみ。
2. ひろい、おおきい。
3. ゆきわたる、およぶ。
4. くらい。

[古辞書の訓]
名義抄〕普 アマネシ・ミナ・オホキナリ・クモル 〔字鏡集〕普 ミナ・アマネシ・オホキナリ・カヌ・クモル

[語系]
普・溥phaは(敷)phiua、布pa、また旁bangと声近く、みなひろくゆきわたる意がある。

[熟語]
普延普衍普恩普加・普及普洽普告普済普施普浹普請普茶・普通・普天・普度・普同普汎・普遍・普
[下接語]
恩普・弘普・洽普・周普・沢普・流普

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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