曙染(読み)アケボノゾメ

デジタル大辞泉 「曙染」の意味・読み・例文・類語

あけぼの‐ぞめ【×曙染(め)】

曙の空のように、上部を紅・紫・黒などで濃く、すそを淡くぼかす染め色。

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精選版 日本国語大辞典 「曙染」の意味・読み・例文・類語

あけぼの‐ぞめ【曙染】

  1. 〘 名詞 〙 近世染色一つ中世の匂い染めを継承して、裾を白地のままにし、その上を紅または紫で曙の空の色のようにぼかしたもの。裾の白地には、通例友禅模様を描いた。近世末から明治頃のものには、裾に別色のはいったものもある。あけぼの。
    1. [初出の実例]「朱印を紋に付て、曙染(アケボノゾメ)の裏を、貝口(かいのくち)にくけあはし」(出典浮世草子好色二代男(1684)五)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「曙染」の意味・わかりやすい解説

曙染
あけぼのぞめ

ぼかし染の一種朧染 (おぼろぞめ) とも呼ばれる。衣装に仕立てた際,曙の空のように紅や紫などで肩から裾に向って次第に色調を淡く染めていき,最後に裾の部分 10~15cmを白く染め残す手法。寛文頃 (1661~73) 京都の辻子新右衛門が染めはじめたと伝えられる。

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