月読神社(読み)つきよみじんじや

日本歴史地名大系 「月読神社」の解説

月読神社
つきよみじんじや

[現在地名]田辺町大住 池平

大住おおすみ集落南西方の広い松林の中に鎮座する。祭神は月読尊・伊邪那岐いざなぎ尊・伊邪那美いざなみ尊。旧村社。創祀の由緒は明らかでないが大隅国から当地へ来住した隼人らが祀ったものであろう。「三代実録」貞観元年(八五九)正月二七日条に正五位下に叙された諸神の一に「樺井月読神」がみえ、「延喜式」神名帳の綴喜つづき郡には「月読神社大、月次新嘗」とみえる。江戸時代末までは神宮寺の法輪山福養ふくよう(現田辺町)が管理し、同寺にはもと奥ノ坊・新坊・中ノ坊・西ノ坊・北ノ坊・東ノ坊の六坊があったが、明治初年までにいずれも廃亡した。明治維新の際、山城石清水いわしみず八幡宮戦火を避けて当社へ一時遷座したことがあり、それより報賽として毎年神饌料玄米一俵を八幡宮から月読神社へ納めてきたが今は絶えている。

月読神社
つきよみじんじや

[現在地名]潮来町辻

国鉄鹿島線潮来駅の東約二キロに鎮座する。祭神は月読命通称は二十三夜尊。神社の由来は、明治二二年(一八八九)棟札に「本国山妙光寺の日具上人を聘し、菩薩を当所に勧請して徳大勢至菩薩と尊号を奉れる、時に霊元天皇貞享二年(中略)下つて王政維新に至り、社号を奉り月読神社と尊称す。御社殿宇頗る破損せしを以て、村内有志者相謀り明治十一年今の社改築せり」と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「月読神社」の解説

月読神社

長崎県壱岐市、壱岐島にある神社。創祀は不明。祭神は月夜見命(つきよみのみこと)(中)、月弓命(つきよみのみこと)(左)、月読命(つきよみのみこと)(右)。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の月読神社の言及

【松尾大社】より

…酒造神として知られる。摂社の月読神社も《延喜式》で名神大社の扱いをうけ,安産守護の神としてまつられる。櫟谷(いちだに)神社は式内社で宗像神社とともに嵐山のふもとにあり,平安初期葛野鋳銭司に近く,新鋳銭を奉られたことがある。…

※「月読神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android