デジタル大辞泉 「朝宗」の意味・読み・例文・類語 ちょう‐そう〔テウ‐〕【朝宗】 [名](スル)1 《「朝」は春に、「宗」は夏に天子に謁見する意》古代中国で、諸侯が天子に拝謁すること。2 多くの河川がみな海に流れ入ること。3 権威あるものに寄り従うこと。「カントに―する当為の哲学であるが」〈和辻・風土〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「朝宗」の意味・読み・例文・類語 ちょう‐そうテウ‥【朝宗】 〘 名詞 〙 ( 「そう」は「宗」の漢音 )① ( 「朝」は春に、「宗」は夏に天子に謁見するの意 ) 古く中国で、春と夏に諸侯や群臣が天子に拝謁すること。また、諸侯が天子に謁見して帰服・従属すること。[初出の実例]「滔滔流水何所似、四海朝宗帰聖王」(出典:文華秀麗集(818)上・江楼春望〈小野岑守〉)[その他の文献]〔謝朓‐拝中軍記室辞随王牋〕② 多くの河川が海に集まって流れ込むこと。[初出の実例]「仏の神通を以てもいかでか酌み尽さむ 僧祇劫を経ても朝宗せむとす〈大江以言〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)[その他の文献]〔詩経‐小雅・沔水〕③ 多くの山脈がその地にあつまること。[初出の実例]「亜細亜大陸の火山脈、カムサッカ半島より千島列島に入り、北海道に進入し、前みて奥羽に到り、三派に別れて、中原に朝宗し来る」(出典:日本風景論(1894)〈志賀重昂〉四)④ 権威のある一つのものに寄り従うこと。[初出の実例]「カントに朝宗する当為の哲学であるが」(出典:風土(1935)〈和辻哲郎〉二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「朝宗」の読み・字形・画数・意味 【朝宗】ちよう(てう)そう 諸侯が天子に拝謁する。〔周礼、春官、大宗伯〕禮を以て國を親しむ。春見をと曰ひ、夏見を宗と曰ふ。字通「朝」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報