東京女子大学(読み)トウキョウジョシダイガク

デジタル大辞泉 「東京女子大学」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐じょしだいがく〔トウキヤウヂヨシダイガク〕【東京女子大学】

東京都杉並区にある私立大学。大正7年(1918)キリスト教主義に基づいた専門学校として設立。昭和23年(1948)新制大学に移行。とんじょ。

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精選版 日本国語大辞典 「東京女子大学」の意味・読み・例文・類語

とうきょう‐じょしだいがくトウキャウヂョシダイガク【東京女子大学】

  1. 東京都杉並区善福寺にある私立の女子大学。大正七年(一九一八アメリカカナダのプロテスタント六教派が協力して創立。昭和二三年(一九四八新制大学となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「東京女子大学」の意味・わかりやすい解説

東京女子大学
とうきょうじょしだいがく

私立。1910年(明治43)イギリスのエジンバラで開催されたプロテスタント6派によるキリスト教世界宣教会議で、アジアにキリスト教主義に基づいた最高学府設立の議がおこり、1918年(大正7)、アメリカとカナダの信者の寄付により東京女子大学として設立された。初代学長には新渡戸稲造(にとべいなぞう)、2代学長は安井てつの日本人教育者が就任。良妻賢母主義を女子教育の主流としていた風潮の時代に対して、キリスト教主義に基づくリベラル・エデュケーション(人間をすべての束縛から解放する自由学芸教育)を建学の精神とした。1948年(昭和23)新制大学となった。2010年(平成22)時点で、人文学、国際社会学、人間科学、数理科学の4学科からなる現代教養学部と、文学研究科、理学研究科、現代文化研究科、人間科学研究科の大学院をもつ。『新約聖書』の「ピリピ書」の一句「すべて真実なこと」(Quaecunque sunt vera)を標語として、アカデミズムの伝統を強調する女子高等教育に徹している。所在地は東京都杉並区善福寺2-6-1。

[喜多村和之]

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改訂新版 世界大百科事典 「東京女子大学」の意味・わかりやすい解説

東京女子大学 (とうきょうじょしだいがく)

東京都杉並区善福寺にある私立女子大学。1910年イギリスで開催された世界宣教師大会での女子高等教育機関設置の提議にこたえ,すでに日本で高等女学校を経営していたアメリカ,カナダのプロテスタント6教派代表と日本側有志との協力のもとに,18年東京角筈(つのはず)に開設された。初代学長に新渡戸稲造学監安井てつ(のち2代学長)を迎え,英文科,人文科,国文科,実務科あわせて76人の学生によってスタートしたが,キリスト教主義にたった個性の重視,人格尊重犠牲sacrificeと奉仕serviceの強調などの建学精神は,その後の伝統的学風となった。24年現在地に移転。48年新制大学となり文学部をおき,50年には短期大学部,71年には大学院を設置した。1961年文学部を文理学部に拡大改組し,哲学科,日本文学科,英米文学科,史学科,社会学科,心理学科の文科系6学科と数理学科をおいた。87年に現代文化学部を設置。
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大学事典 「東京女子大学」の解説

東京女子大学[私立]
とうきょうじょしだいがく
Tokyo Woman's Christian University

1918年(大正7)に開学。初代学長は新渡戸稲造であり,学監は後に第2代学長となり女子高等教育の普及に一生を捧げた安井てつである。建学の精神として「すべて真実なこと」を標語に,犠牲と奉仕の精神(ServiceとSacrifice)の重要性を説き,キリスト教に基づく人格教育を行っている。2016年(平成28)5月現在,東京都杉並区にキャンパスを置き,1学部2研究科に4044人の学生を収容する。「知識よりも見識,学問よりも人格を尊び,人材よりは人物の養成を主」とした新渡戸や,「Liberal Collegeとして一方に偏しない広い教養をさずける学校にしたい」とした安井の精神を継承する。現代教養学部では広い識見と創造性を有し,専門性をもつ教養人を育成することを目的に,キリスト教を基盤としたリベラルアーツ教育が実践されている。なお大学名の「女性」は単数形で表記されている。これは「個」の尊重,翻れば学生一人ひとりを大切に育てたいという開学以来の教育方針の表れであり,それもあって少人数教育を基本としている。
著者: 戸村理

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東京女子大学」の意味・わかりやすい解説

東京女子大学
とうきょうじょしだいがく

私立女子大学。キリスト教系。1910年イギリスのエディンバラで開催されたキリスト教世界宣教会議の決議に基づき,アメリカ合衆国,カナダ,日本 3国の関係者の協力により企画され,1918年専門学校令によって設立。初代学長は新渡戸稲造。キリスト教の精神,特に犠牲と奉仕を人格形成の根本方針としている。1948年新制の大学となり,文学部を置いた。1961年文理学部に改称,1988年短期大学部を改組して現代文化学部を増設。2009年文理学部と現代文化学部を統合し,現代教養学部を開設。1971年大学院を設置。ほかに比較文化研究所,女性学研究所を付置している。所在地は東京都杉並区。

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百科事典マイペディア 「東京女子大学」の意味・わかりやすい解説

東京女子大学【とうきょうじょしだいがく】

東京都杉並区に本部を置く私立女子大学。1918年米国とカナダのプロテスタント6派代表と日本側有志の協力により,現名の専門学校として創立。初代学長は新渡戸稲造,学監は安井てつ。1948年新制大学に移行。文理,現代文化,現代教養の各学部(2012年4月現在)。キリスト教精神に立つ独自の学風をもつ。

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事典 日本の大学ブランド商品 「東京女子大学」の解説

東京女子大学

[私立、東京都杉並区]
[設置者]学校法人 東京女子大学
[沿革・歴史]1918(大正7)年、東京女子大学を開学。
[マーク類]校章は、1918(大正7)年に新渡戸稲造が制定を提案。2つのSを組み合わせたデザイン。2002(平成14)年7月、商標登録済(第4585017号)
[ブランド一覧]
ブックカバー
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事典・日本の観光資源 「東京女子大学」の解説

東京女子大学

(東京都杉並区)
杉並百景」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の東京女子大学の言及

【安井てつ】より

…その後,シャム皇后女学校教育主任をへてイギリスを再訪したりした。18年東京女子大学創立とともに学監となり,23年から40年まで第2代学長をつとめた。その進歩的な教育観は学長就任に際して語った,キリスト教主義的人格教育の重視,体育の重視,リベラル・カレッジとしての学園づくり,学究生活と社交的生活の調和などの抱負に,よく示されている。…

【レーモンド】より

…その後,第2次大戦中一時帰国したほかは日本で活動を続ける。戦前の作品に東京女子大学講堂チャペル(1934),軽井沢の聖パウロ・カトリック教会(1934)がある。48年東京に事務所再開。…

※「東京女子大学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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