松例祭(読み)しょうれいさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

松例祭
しょうれいさい

山形県鶴岡市出羽三山神社(→出羽三山)で 12月31日から元旦にかけて行なわれる祭り。主役は手向集落から選ばれた 2人の松聖(まつひじり)で,位上(いじょう),先途(せんど)と呼ばれ,9月末から 100日間,中に五穀を入れた興屋聖(こうやのひじり)と呼ばれるわらの祠(ほこら)をまつって斎戒する。祭りは,集落の若者たちや山伏修験者)が位上方と先途方の 2組に分かれ,競い合うかたちで行なわれる。31日の午後,それぞれ「つつが虫」と呼ばれる大松明の綱を 2尺(約 60cm)に切って参詣者にまき,夕刻には大松明を引き出すために良い綱を得ようと口上を競い合う「綱さばき」がある。午後11時頃からは,二手に分かれた山伏たちが,月山の神とされる白兎姿の山伏の前で跳躍してその優劣を競う「烏飛び」がある。その頃,境内では,若者たちが大松明を競争で引き出して燃やす「大松明焼き」が行なわれ,山伏による「国分け」となる。午前0時に,「松打ち」と呼ばれる 2人の山伏が競って火をきり出す「火の打ち替え」が行なわれ,その後,大松明焼きの結果も合わせて勝敗が判定されて,祭りは終わる。位上方が勝てば豊作,先途方が勝てば豊漁とされ,勝った方の興屋聖の籾(もみ)は,開山堂などを介して農家に配られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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