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九州を南北に走るJR九州の幹線。門司港駅を起点に,福岡市を経て筑紫平野,熊本平野を通り,八代海の海岸沿いを南下,鹿児島駅に至る399.5kmの営業線。ほかにJR貨物に属する香椎~博多港間等8.7kmの貨物支線がある。おもな経由地は福岡県北九州市,福岡市,久留米市,大牟田市,熊本県熊本市,八代市である。門司(現,門司港)~八代間を九州鉄道が,八代~鹿児島間(現在の肥薩線経由)を政府が,それぞれ建設し営業を開始したが,1907年7月九州鉄道を政府が買収し国鉄線となった。買収当時,八代~人吉~吉松間は未開通で,09年11月の門司~鹿児島間の全通により鹿児島本線と改称された。現在は八代~鹿児島間を海岸沿いに南下しているが,この区間は八代~水俣間が肥薩線,鹿児島~川内(せんだい)間は川内線として営業を開始,27年海岸沿いの線路全通時に現在のように改称された。なお2004年九州新幹線の新八代~鹿児島中央間の開通に伴い,八代~川内間が第3セクターの肥薩おれんじ鉄道の経営となった。日豊本線と共に北九州と南九州を結ぶ幹線であると同時に,北九州市,福岡市周辺では都市圏輸送の使命も有する重要な幹線である。
執筆者:村山 繁樹
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九州旅客鉄道(JR九州)の線路名称。二つの区間からなり、門司(もじ)港―八代(やつしろ)間232.3キロメートル、川内(せんだい)―鹿児島間49.3キロメートル、合計営業キロは281.6キロとなる。ただし、鹿児島本線が上記の区間に定まったのは九州新幹線の新八代―鹿児島中央間137.6キロメートルが開業した2004年(平成16)からである。それ以前は八代―川内間116.9キロメートルも鹿児島本線(その後肥薩(ひさつ)おれんじ鉄道区間)に含まれており、九州西部を南北に縦断し、北九州、福岡、熊本、鹿児島などの都市を結ぶ幹線鉄道であった。複線化率69%(2004年2月)。当初、門司(現門司港)―八代間は九州鉄道会社によって1889~1896年(明治22~29)に開業し、国有後は短期間人吉(ひとよし)本線と称された時期もあるが、1909年(明治42)鹿児島本線と改められた。当時は八代から球磨(くま)川流域に入り、内陸の人吉、吉松を経由するルート(現肥薩線の大部分)であったが、矢岳(やたけ)越えの急勾配(きゅうこうばい)区間を避けるため、1913~1927年(大正2~昭和2)に海岸回りのルートが開通し、全通の時点でこれが鹿児島本線となった。電化工事は1961~1970年(昭和36~45)門司港側から順次進められて全線の交流電化が完成している。1987年日本国有鉄道の分割民営化で九州旅客鉄道に所属。
[青木栄一]
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