松茂(読み)まつしげ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「松茂」の意味・わかりやすい解説

松茂(町)
まつしげ

徳島県北東部板野郡の町。東部は紀伊水道に臨み、北部旧吉野川南部は今切(いまぎれ)川によってくぎられた三角州上にある。1961年(昭和36)町制施行。鳴門(なると)市と徳島市の中間にあり、両市を結ぶ国道11号、28号が通じる。また徳島空港があり、東京、福岡の空港と結んでいる。徳島藩政期に新田として開拓された地で、第二次世界大戦時に水田を埋め立てて海軍航空隊の基地を設置し、戦後海上自衛隊の基地がある。徳島空港の北側には工業団地が立地し、都市化が進んでいる。特産湿地での蓮根(れんこん)がある。1993年(平成5)歴史民俗資料館が開館した。人形浄瑠璃(じょうるり)芝居資料館が併設されている。面積14.24平方キロメートル、人口1万4583(2020)。

[高木秀樹]

『『松茂町誌』全3巻(1975~1976・松茂町)』『『松茂町誌 続編』全3巻(1987~2011)』


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改訂新版 世界大百科事典 「松茂」の意味・わかりやすい解説

松茂[町] (まつしげ)

徳島県北東部,板野郡の町。人口1万5070(2010)。徳島平野東部,旧吉野川と今切川の間に位置する。北は鳴門市,南は徳島市に接し,東は紀伊水道に面する。大部分が新田開発地で,昭和初期までは水田を中心とする農村であったが,1938年海軍航空隊の基地に決定し,住吉新田を中心とする約250haが埋め立てられ,飛行場となった。飛行場は第2次大戦後農地となったが,57年に飛行場跡の大部分は海上自衛隊の航空基地として整備され,66年には民間の徳島空港が併設されて徳島県の空の玄関口となった。サツマイモ,れんこん,ダイコンなどの生産が多く,ノリの養殖,養鰻業も行われる。徳島新産業都市の一部に指定され,旧吉野川河口部に工業団地が造成された。
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百科事典マイペディア 「松茂」の意味・わかりやすい解説

松茂[町]【まつしげ】

徳島県北東部,板野郡の町。旧吉野川と今切(いまぎれ)川にはさまれ,東は紀伊水道に面する徳島平野低湿地を占める。米作のほか,れんこん栽培が盛ん。海上自衛隊の航空基地の徳島空港がある。14.24km2。1万5070人(2010)。

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