松茂(読み)まつしげ

改訂新版 世界大百科事典 「松茂」の意味・わかりやすい解説

松茂[町] (まつしげ)

徳島県北東部,板野郡の町。人口1万5070(2010)。徳島平野東部,旧吉野川と今切川の間に位置する。北は鳴門市,南は徳島市に接し,東は紀伊水道に面する。大部分が新田開発地で,昭和初期までは水田を中心とする農村であったが,1938年海軍航空隊の基地に決定し,住吉新田を中心とする約250haが埋め立てられ,飛行場となった。飛行場は第2次大戦後農地となったが,57年に飛行場跡の大部分は海上自衛隊の航空基地として整備され,66年には民間の徳島空港が併設されて徳島県の空の玄関口となった。サツマイモ,れんこん,ダイコンなどの生産が多く,ノリの養殖,養鰻業も行われる。徳島新産業都市の一部に指定され,旧吉野川河口部に工業団地が造成された。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報