日本大百科全書(ニッポニカ) 「柏島」の意味・わかりやすい解説
柏島
かしわじま
高知県南西部、宿毛(すくも)湾口に位置する島。大月町に属す。大月半島とは狭い水道で隔てられていたが、1957年(昭和32)架橋をみた。さらに、1993年(平成5)には新柏島大橋が架けられた。周囲3.9キロメートル、面積0.57平方キロメートル。花崗(かこう)岩からなる島の南側は海食崖(がい)をなし、温暖な島内にはハマユウの群落やアコウの巨木がみられる。島の南部の柏島石堤(県史跡)は、土佐藩政初期に執政野中兼山(けんざん)によって築かれたもので、これと北東部の堤防によって柏島は宿毛湾有数の漁港として発展した。現在は沿岸漁業にかわってタイやブリなどの養殖が盛んである。足摺宇和海(あしずりうわかい)国立公園の一部。人口535(2000)。
[正木久仁]
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