柿の種(読み)かきのたね

精選版 日本国語大辞典 「柿の種」の意味・読み・例文・類語

かき【柿】 の 種(たね)

① 扁平で長楕円形をした柿の種子。柿のさね。
② 柿の種に似た形で、醤油味に唐辛子をきかせたあられ
※にんげん動物園(1981)〈中島梓五二「カラシつけたゆでたてソーセージ黒ビール、はまだ絵になるが、ピーナツ、柿のタネ、イカクン、と来るからな」
けちん坊かきのさね。
※雑俳・化粧紙(1826)「京めかし・此方のお家(ゑ)様柿の種」

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デジタル大辞泉 「柿の種」の意味・読み・例文・類語

かき‐の‐たね【柿の種】

カキの種子に似せた、唐辛子を利かせた醤油味のあられ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「柿の種」の意味・わかりやすい解説

柿の種
かきのたね

あられ、かき餅(もち)の一種新潟長岡市の浪花(なにわ)屋の創製。大正年間に、小判型の煎餅(せんべい)をつくろうとして失敗し生地(きじ)を切り刻んでしまったところから偶然でき上がったのが柿の種であった。柿の種状のあられはどこでも売っているので、登録菓子名とするには業者間での問題があったが、結局浪花屋が「元祖柿の種」とすることで収まった。越後(えちご)米のうまみを生かした米菓で、手のひらにとってさらさらとこぼれる感触と、トウガラシのきかせ方をほどほどにしたしょうゆの風味が柿の種の生命である。第二次世界大戦後は酒のつまみとして人気を獲得した。

[沢 史生

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「柿の種」の解説

かきのたね【柿の種】

とうがらしの辛みをきかせたしょうゆ味の、小さな細長い粒状のあられ。ピーナッツを混ぜたものも多く、これを「柿ピー」ということもある。酒のつまみによく用いる。◇新潟・長岡の米菓製造会社「浪花屋」の創業者今井與三郎が1924(大正13)年に考案したものとされる。うっかり踏み潰した金型をやむなくそのまま使って歪んだ小判形のあられを作ったところ、取引先に「柿の種に似ている」と言われたことをヒントに製品化したという。

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デジタル大辞泉プラス 「柿の種」の解説

柿の種

新潟県長岡市を発祥とする米菓。糯米(もちごめ)を使ったあられに味を付けたもの。

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