戦時体制(読み)センジタイセイ

デジタル大辞泉 「戦時体制」の意味・読み・例文・類語

せんじ‐たいせい【戦時体制】

戦争遂行のために統制された国内の非常体制。

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精選版 日本国語大辞典 「戦時体制」の意味・読み・例文・類語

せんじ‐たいせい【戦時体制】

  1. 〘 名詞 〙 戦争を効果的に遂行するためにとられる一連の非常措置。臨戦体制。
    1. [初出の実例]「俄然戦時体制に入ったやうな凜烈果敢な風貌になった」(出典:魔都(1937‐38)〈久生十蘭〉三六)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「戦時体制」の意味・わかりやすい解説

戦時体制
せんじたいせい

戦争遂行のために統制された国内体制をいう。近代戦は K.クラウゼウィッツによって示されたように総力戦性格をもつためその統制は政治,経済,産業,社会など国内体制全般に浸透する。第1次,第2次世界大戦の主要参戦国に顕著にみられた。歴史上,この状態は第2次世界大戦にいたる戦間期の主要国では世界恐慌克服のための行政権強化に相乗したといえる。第2次世界大戦の際の戦時体制はドイツではナチス政権の成立,1933年の授権法などによって,日本では 38年の国家総動員法公布,40年 10月 12日の大政翼賛会成立,同 11月 23日の大日本産業報国会結成などによって確立された。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「戦時体制」の解説

戦時体制
せんじたいせい

戦争中あるいはすぐに開戦が確実視される場合に,国家の全活動の第1目標を戦争の遂行(戦勝または侵入者排除)におく国家体制。具体的には戦時法令の発動軍需動員実施などが行われる。日本の場合,全面的に戦時体制をとったとみなされるのは日中戦争・太平洋戦争期である。その直前の広田内閣期は,急速な軍備拡張にともなう諸措置が実施されたため準戦時体制とよばれた。

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