極まる(読み)キワマル

デジタル大辞泉 「極まる」の意味・読み・例文・類語

きわま・る〔きはまる〕【極まる/窮まる】

[動ラ五(四)]
ぎりぎりの状態までいく。限度限界に達する。「感―・って泣く」「―・るところを知らない征服欲」
形容動詞語幹に付いて)この上なく…である。「退屈―・る話」
(「谷まる」とも書く)動きがとれなくて困りはてる。窮する。「進退―・る」
終わりとなる。果てる。尽きる。
つはもの尽き、矢―・りて」〈徒然・八〇〉
決まる。定まる。
たこの足は日本国が八本に―・りたるものを」〈浮・胸算用・四〉
[類語]尽きる終わる果てる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「極まる」の意味・読み・例文・類語

きわま・るきはまる【極・窮・谷】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. 極限に達する。限度に至る。現在では状態性の名詞に付けて使うことが多い。
    1. [初出の実例]「忝なくきたなげ成る所に年月をへて物し給ふ事きはまりたるかしこまりと申す」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  3. 果てまで来る。終わりとなる。尽きる。
    1. [初出の実例]「末代澆季(まつだいげうき)なりとも、帝運のきはまる程の御事はあらじかし」(出典平家物語(13C前)一一)
  4. ( 「谷」と書くことが多い ) 動きのとれない状態に陥る。行き詰まって苦しむ。窮する。
    1. [初出の実例]「帰洛昇進後不幾程、進退惟谷云々」(出典:玉葉和歌集‐安元三年(1177)三月六日)
    2. 「人きはまりて盗みす」(出典:徒然草(1331頃)一四二)
  5. 決まる。定まる。決定する。
    1. [初出の実例]「式は獄に入てころされうにきわまったぞ」(出典:玉塵抄(1563)一六)

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