デジタル大辞泉 「尽きる」の意味・読み・例文・類語 つ・きる【尽きる/×竭きる】 [動カ上一][文]つ・く[カ上二]1 次第に減って、とうとうなくなる。「万策―・きる」「気力が―・きた」2 続いていたものが終わる。途絶える。「寿命が―・きる」「道が―・きる」「名残が―・きない」3 (「…につきる」の形で)㋐それですべてが言いつくされる。その極に達する。…にきわまる。「感服の一言に―・きる」「教師冥利に―・きる」㋑最後までその状態のままである。…に終始する。「年寄りの話はぐちに―・きた」[類語](1)尽き果てる・絶え果てる・消え果てる・朽ち果てる/(2)(3)極まる・終わる・果てる・止やむ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「尽きる」の意味・読み・例文・類語 つ・きる【尽・歇・竭】 〘 自動詞 カ行上一 〙 [ 文語形 ]つ・く 〘 自動詞 カ行上二段活用 〙① 物事がだんだん減っていってなくなる。消耗してなくなる。終わる。(イ) 具体的な事柄についていう場合。[初出の実例]「伊勢の野の 栄枝を 五百(いほ)経る懸(か)きて 其(し)が都矩屡(ツクル)までに 大君に 堅く 仕へ奉(まつ)らむと」(出典:日本書紀(720)雄略一二年一〇月・歌謡)「千里の資一朝に斯に罄(ツキ)ぬ」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝永久四年点(1116))(ロ) 人の持っている精神的な事柄など抽象的なものについていう場合。[初出の実例]「嘆きも いまだ過ぎぬに 憶ひも いまだ尽(つき)ねば」(出典:万葉集(8C後)二・一九九)「いとど心ぐるしう、心・肝もつくるやうになん」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)② 継続していたものが途絶える。つながりが切れる。(イ) 具体的な事柄についていう場合。[初出の実例]「燈を燃して明を続ぎて、昼夜に竭(ツクル)こと無かれ」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)六)「周の代つきにけり」(出典:名語記(1275)五)(ロ) 人の命、運命など抽象的な事柄についていう場合。[初出の実例]「母のまや夫人は娑婆世界の機縁尽て忉利天にむまれ給て」(出典:法華修法一百座聞書抄(1110)閏七月九日)「仏法の邪正乱しかば、正法も漸く尽(キ)ぬ」(出典:日蓮遺文‐本尊問答鈔(1278))③ 事柄がどんどん進んでいって、その極に達する。行きつくところにとどまる。多く、打消を伴って用いる。「興味はつきない」など。[初出の実例]「法施は窮(ツクル)こと無し」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)三)④ そのほかに言いようがないさまである。それですべてを言い尽くしている。「かわいいの一言に尽きる」「男冥利に尽きる」など。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例