げん‐せつ【言説】
〘名〙
意見を言ったり
物事を
説明したりすること。また、そのことば。ごんせつ。
※
山鹿語類(1665)
二一「更に言説に不
レ可
レ渡して、言説又仁義のみ也」 〔李山甫‐禅林寺作寄劉書記詩〕
ごん‐せつ【言説】
〘名〙 (「ごんぜつ」とも) 物を言うこと。
言語をもって述説すること。また、言語・音声をもってする
説法。げんせつ。
※
正法眼蔵(1231‐53)三十七品菩提分法「言説はことなりとも、
黙然はひとしかるべしと
憶想せるともがらの」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「言説」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
知恵蔵
「言説」の解説
言説
「言説」とは文字通り「言葉で説くこと、説くその言葉」の意であるが、言語・文化・社会を論じる用語としての語義はそれとは大きく異なる。批評用語としての「言説」は、仏語discours(ディスクール〈英語のdiscourseに相当〉)の訳語として成立した。元来、「演説、スピーチ、発言、論」を意味したdiscoursには、1960年代以降、ミシェル・フーコーの言う「特定の社会的・文化的な集団・諸関係に強く結びつき、それによって規定される、言語表現、ものの言い方」の含意が加えられた。それを受けて、今日「言説」(discours)は、ある「もの言い」の文化的、社会的文脈の意で使われることが多い。一方、「文字、筆跡、字体」を原義とする仏語の(e)criture(エクリチュール〈英語のwritingに相当〉)は、批評用語として、(1)文体、(2)書くという行為、(3)書かれたもの、(4)書き言葉、の4つの意味を併せ持つため、英語文献においてもwritingに置き換えずにそのまま仏語で、日本語文献でもカタカナ語「エクリチュール」として使用される。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
普及版 字通
「言説」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報