出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…石で作った室を意味するが,おもに埋葬施設をさすときに用いる。その場合,原則的には,遺体を直接入れる容器を〈棺〉,棺を収めるもので,単次葬用に作られ,大きさも棺によって規定されるものを〈槨(かく)〉,そして,棺とは直接関係しない広い空間と通路をもち,複数の棺(遺体)を順次追葬(複次葬)することのできるものを〈室〉と呼びわけるべきであるが,3者を厳密に区別することは困難な場合が少なくない。したがって,これらの用語は混用されることが多く,石室は火葬墓の蔵骨器や経塚の経筒を収納する石組みなどを呼ぶのにも用いられる。…
…石,塼(せん),木などで構築した墓室内に棺を納めることも多い(石室,塼室墓)。墓室の中にあって棺を包みもつ構造を槨(かく)という。日本考古学では室と呼ぶべきところを槨と呼ぶ人もある。…
…棺をおさめる外箱を槨(椁)といい,木槨墓は中国古来の重要な葬制であった。新石器時代後期に山東地方で発達する大汶口(だいぶんこう)文化に出現している。…
※「槨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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