機会的浮動(読み)きかいてきふどう(英語表記)random (genetic) drift

世界大百科事典 第2版の解説

きかいてきふどう【機会的浮動 random (genetic) drift】

遺伝的浮動ともいわれる。個体数がNの集団は前の世代の個体が作った多数の配偶子から機会的に選ばれた2N個の配偶子から成り立っている。この過程である遺伝子が偶然に何回も選ばれたり,また選ばれなかったりするから自然淘汰や移住がなくても遺伝子頻度は変化していく。この集団が有限であることに起因する機会的な遺伝子頻度の変化を機会的浮動という。この結果,小さい集団では対立遺伝子片方が消失し,遺伝子の固定が起こりやすく,これが変異減退をもたらし,進化の上で重要な意味をもつということはすでにハーゲドールンA.L.Hagedornら(1921)によって指摘され,R.A.フィッシャー,ライトS.Wrightにより理論的に研究された。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

アラビックヤマト

ヤマト株式会社の液状のりのブランド名。1975年発売。スポンジキャップと速乾性が特徴。スタンダードのほか、先がカーブしている「エル」、太・細塗りが出来る「ツイン」、スポンジ部分を下にして置ける「さかだ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android