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止動方角 シドウホウガク

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デジタル大辞泉の解説

しどうほうがく〔シドウハウガク〕【止動方角】

狂言。太郎冠者が、咳払(せきばら)いをすると暴れ、「止動方角」と唱えると鎮まる馬を借りてきて、わざと主人を落馬させる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しどうほうがく【止動方角】

狂言の曲名。太郎冠者狂言。大蔵・和泉両流にある。茶くらべの遊戯に行く主人は,太郎冠者に命じ,伯父から茶と太刀と馬を借りさせる。伯父は快く貸してくれるが,その馬には人が後ろでせきばらいをすると暴れる癖があり,それを静めるには〈寂蓮童子六万菩薩,静まり給へ,止動方角〉と呪文を唱えよと教えてくれる。太郎冠者の帰りを待ちかねた主人は途中まで出迎え,労をねぎらうどころか,遅いといってさんざん小言をいい,即座に馬に乗る。

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大辞林 第三版の解説

しどうほうがく【止動方角】

狂言の一。主人の命で借りた馬が、咳せきをすると暴れ、「止動方角」と唱えると鎮まると教えられた太郎冠者は、待ちかねた主人にしかられると腹いせに咳をして主人を落馬させる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

止動方角
しどうほうがく

狂言の曲名。太郎冠者(たろうかじゃ)狂言。当世大流行の茶競(ちゃくら)べに出席することになった主人は、太郎冠者(シテ)に命じて伯父のところから、極上の茶ばかりか、茶壺(ちゃつぼ)、太刀(たち)、道中に乗る馬までの、仕度いっさいを借りに行かせる。冠者がようようの思いで借りてくると、しびれを切らして途中まで出迎えた主人は、ねぎらいのことばもかけず、いきなり叱(しか)りつけ馬上の人となる。この馬(賢徳(けんとく)の面を使用)には、咳(せき)をすると暴れる癖(くせ)があり、冠者はそれを鎮める呪文(じゅもん)「静まりたまえ、止動方角」を教わっていた。冠者は咳払いをして主人を落馬させ、呪文で馬を鎮める。主人はしかたなく冠者を乗せ、冠者が出世したときのために人を使う稽古(けいこ)を許す。ところが、冠者は先ほど主人が叱ったとおりを再現。怒った主人は冠者を突き落とし馬に乗るが、冠者の咳でたちまち落馬、馬ははるかかなたを逃げて行く。
 茶競べは、茶の優劣を競ったり、産地当てなどをする一種の遊技で、その後に料理が出て宴会となる一大社交場でもあった。精いっぱいの見栄を張りたい主人に振り回されつつ、随所に自己主張をする太郎冠者との葛藤(かっとう)が能舞台の特徴を縦横に使って繰り広げられる。[油谷光雄]

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