段葛(読み)ダンカズラ

デジタル大辞泉 「段葛」の意味・読み・例文・類語

だん‐かずら〔‐かづら〕【段葛】

葛石かずらいしを積んで一段高くつくった道。特に、鎌倉鶴岡八幡宮参道をいう。

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精選版 日本国語大辞典 「段葛」の意味・読み・例文・類語

だん‐かずら‥かづら【段葛】

  1. 〘 名詞 〙 葛石(かずらいし)を積んで一段高くした道。また特に、鎌倉の鶴岡八幡宮の参道の中央に、さらに一段高くつくられた道をいう。もと社頭の三の鳥居から一の鳥居まであったというが、今は二の鳥居までしかない。
    1. [初出の実例]「醍醐寺供僧拝堂略記〈超済、妙法院、近代儀〉〈略〉次公文壇かつらを東経て、自冬殿内陣」(出典醍醐寺新要録(1620))

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改訂新版 世界大百科事典 「段葛」の意味・わかりやすい解説

段葛 (だんかずら)

鎌倉の鶴岡八幡宮から由比ヶ浜に通ずる若宮大路の中央の一段高い道路部分をいう。現在は赤橋(三ノ鳥居前)から小町口(二ノ鳥居)までの間に残っているが,元は米町口(下馬四つ角)あるいは浜の大鳥居(一ノ鳥居)まで続いていたともいう。段葛の名は,葛石を段に築いたからだという。ただ中世の記録には段葛の名は現れないので,いつごろからこう呼ばれたのかは明らかでない。《吾妻鏡》の寿永元年(1182)3月15日条に源頼朝が妻政子の安産祈願のために御家人等に築かせたと記されている。近世には段葛もしくは置石と呼ばれており,今もこの両側には置石の地名を残す。《鶴岡社務職次第》では七度小路,《梅花無尽蔵》では千度小路,千度壇と称している。近年,赤橋前の公共下水道工事に際して地表下約180cmで敷石が確認されており,12世紀に築かれた参道は地下にうずもれているようである。現在の段葛は16世紀ころのものと思われる。
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事典・日本の観光資源 「段葛」の解説

段葛

(神奈川県鎌倉市)
かながわの花の名所100選指定の観光名所。

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