日本大百科全書(ニッポニカ) 「比企丘陵」の意味・わかりやすい解説
比企丘陵
ひききゅうりょう
埼玉県中央部、比企郡中部から東松山市にかけて広がる丘陵。秩父山地(ちちぶさんち)東麓(ろく)にあり、同山地とは八王子構造線によって、さらに東部は越辺(おっぺ)川の支流都幾川によって北比企丘陵と南比企丘陵に分かれる。高度60~100メートルの第三紀中新世の地層で、丘陵面は多くの河川によって侵食され、丘陵内には溜池(ためいけ)が散在し、谷底は水田に利用されている。古代の窯跡や古墳が多く、吉見百穴(よしみひゃくあな)を中心に県立比企丘陵自然公園に指定されている。また、丘陵内に武蔵丘陵森林公園(むさしきゅうりょうしんりんこうえん)をはじめ、ゴルフ場などがある。
[中山正民]